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クリニックで診る手

鑑別から治療まで

手術をしなくても診られる「手外科」!

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◆患者さんから「手が痛い」と言われたときに「歳ですものね」「仕事でよく手を使ってるからじゃないですか?」と言って、「とりあえず湿布ですね」で済ませていませんか? 「そんなことを言われても、手の手術なんてできないし……」と思っていないでしょうか?
◆しかし、日常診療での手の訴えの8割近くは「保存的加療」で良くなるのです。そのためには「鑑別」が重要です。
◆本書では「部位×患者からの訴え」に対して、「手」の専門家である筆者が、日々の診療で実際に行っている鑑別から治療までを徹底解説。
◆1冊持って通読しておけば、日々の診療の幅が大きく広がります。

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◆患者さんから「手が痛い」と言われたときに「歳ですものね」「仕事でよく手を使ってるからじゃないですか?」と言って、「とりあえず湿布ですね」で済ませていませんか? 「そんなことを言われても、手の手術なんてできないし……」と思っていないでしょうか?
◆しかし、日常診療での手の訴えの8割近くは「保存的加療」で良くなるのです。そのためには「鑑別」が重要です。
◆本書では「部位×患者からの訴え」に対して、「手」の専門家である筆者が、日々の診療で実際に行っている鑑別から治療までを徹底解説。
◆1冊持って通読しておけば、日々の診療の幅が大きく広がります。

田中利和 (柏Handクリニック院長)
判型A5判 ページ数140 刷色カラー 版数第1版 発行日2024年02月29日 ISBN978-4-7849-7387-3 付録無料の電子版が付属(巻末のシリアルコードを登録すると、本書の全ページを閲覧できます) 診療科
紙の書籍
税込4,400
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目次

1章 痛み(指)
1 母指の痛み
2 小指の痛み
3 示指~環指の痛み

2章 痛み(手関節)
1 手関節橈側の痛み
2 手関節尺側の痛み
3 手関節中央の痛み

3章 しびれ

4章 腫瘍

5章 治療

序文

「手外科」というと,皆さんは何を思うでしょうか。『少年サンデー』に2023年5月から連載されている『テノゲカ』のようなマイクロサージェリーを駆使した治療がメインと思われ,とっつきにくい,難しい,トレーニングをしないといけない……などのネガティブな面が頭に浮かぶかもしれません。
たしかに整形外科という枠で考えると,劇的に手の症状を改善させる治療は手術でしょう。しかし,日常診療での「手外科」は,本書に掲載した保存的治療により改善する疾患が多いのです。当クリニックでいうと,10,000人の新患に対して, 手術を必要としている方は1,700人程度で,全体の17%。それ以外の83%は手術が必要のない保存的加療の患者です。
それにも関わらず他院を受診したときに「歳だからしょうがないよ」「使い過ぎだから」と言われてしまい,残念な気持ちを持ったまま当クリニックを受診している方が多くいらっしゃいます。
私が4年前に外来診療を中心にオープンした『柏Handクリニック』には, 作業療法士によるリハビリテーション室を併設しています。内服や注射療法に加えて装具・スプリント療法,炭酸ガス治療を行い,多くの方の症状が改善されています。適切な治療を行うためには,確実な診断が大切です。
本書の目的は,『疾患にちょっとだけ興味を持っていただき, 日常の診療の中で患者への,「歳だから」「使い過ぎだから」を少しでも減らしてもらいたい』ということです。部位別に頻度の高い疾患を並べていますので,指や手関節の疼痛部位,外傷の有無でページを開いて頂くと,鑑別すべき疾患が列記されています。単純X線と超音波エコーというありふれた画像だけで診断ができるように図を多く掲載しました。ただ, キーンベック病の初期のようにMRIが必要な際には,鑑別として掲載しています。診察室に1冊置いていただき,読者の皆さんの診察の手助けになれば幸いです。
最後に,この本を出すにあたり,たくさんのアドバイスや励ましを頂き, わがままな本の作成をお手伝いしてくれた日本医事新報社編集局書籍課 村上由佳様, 突然最終編集のゲラ読みをお願いして,早々に返信を頂けた筑波技術大学保健科学部 菅谷 久准教授,筑波大学医学医療系整形外科 井汲 彰講師には,深謝いたします。ただただ何も言わずに寄り添ってくれている妻・成美に, 感謝し,この本を捧げたいと思います。

2024年2月
田中利和

レビュー

許 表楷 (ゆめみ野クリニック整形外科理事長)

【書評】へバーデン結節からグロムス腫瘍まで『クリニックで診る手 鑑別から治療まで』

指先が痛いと言う患者に出会った開業医は,各科を問わず多いのではないか。そういった医家への強力なツールとなるのが本書である。

本書の目次は,病名ではなく,症状(第1章-1は母指の痛み)から始まっており,患者が訴える痛みと痺れの部位に沿って本書を繙けば,手外科の心得がなくとも専門的な疾患が次々と鑑別され,自然に診断へとたどりつける仕組みとなっている。日常診療で診る「歳だから」「使いすぎだから」と片づけてしまいがちな手の症状を少しでも減らしたいという著者の工夫が感じられる。さらに,画像が非常に豊富で,写真,X線,エコー,必要に応じてMRI,動画クリップまで掲載されている。シリアルナンバーを用いて電子版を取得すれば,スマートフォンに携帯することもできる。敬遠しがちな「痺れ」には1章を割き,外来診察の要諦と熟練を要す鑑別を自験例で詳細に示している。

140頁のハンディな本書は,終章15頁が圧縮された「治療」に割かれており,クリニックでの対応に重きを置いている。日常診療で遭遇する頻度が高い割には成書ではスルーされがちなマレットフィンガーやヘバーデン結節などに,具体的で詳細,かつ最新の記載が施され,即戦力の知識が満載と言える。索引が2頁のみついており,病名と徴候が中心となっており,最小限でしかも引きやすい。

ところで,グロムス腫瘍をご存知だろうか? 指先が痛む奇病で,診断技術が確立するまでは患者が各科をさまよった疾患である。そのグロムス腫瘍を4年間で45例見つけて手術した手外科医は稀であろう。著者は筑波大学附属病院,新潟手の外科研究所病院,Mayo Clinicで研鑽を積み,帰国後,勤務医にして第13回日本手関節外科ワークショップの会長も務めたハードワーカーである。しかしながら,難しいことをやさしく説き起こす名手で,本書のコラムも必読である。その著者の長年のエッセンスが詰まった本書は,老眼にもつらくない活字の大きさで,さらに,手外科専門医をめざす若い医師なら,余白も生かせるだろう。