プライマリケアにおける 喘息と合併症の管理【電子版付】
地域で喘息を診るプライマリケア医,一般内科医必読!
目次
第1章:総論
1 プライマリケアにおける喘息の診断法
2 喘息の初期治療と安定期管理
3 急性増悪時(発作時)の対応と治療
4 プライマリケアで役立つ喘息の評価法
5 喘息診療における病診連携のあり方
6 吸入指導と病薬連携
第2章:合併症
1 アレルギー性鼻炎
2 副鼻腔炎・中耳炎
3 COPD
4 肥満
5 ストレス・不安 ・抑うつ
6 逆流性食道炎
7 睡眠時無呼吸症候群
8 声帯機能不全
9 好酸球性肉芽腫性多発血管炎
10 アレルギー性気管支肺真菌症
第3章:特殊な管理を要する喘息
1 咳喘息
2 高齢者
3 運動誘発性喘息
4 NSAIDs不耐症
5 月経・妊娠時の喘息
6 職業性喘息
序文
吸入ステロイド薬が登場して以来、喘息は比較的コントロール可能な疾患となってきました。その結果,今日における喘息の治療管理の目標は、健常者と変わらない日常生活を送ることとされています。
しかし、実臨床においては、必ずしも吸入薬による薬物療法で喘息コントロールがうまくいくとは限りません。喘息が治療に反応せず,症状が不安定になる要因の1つに,様々な合併症の存在があります。合併症は発作の誘引となり,治療効果に大きな影響を与えます。アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎・中耳炎、COPD、肥満,ストレス・不安・抑うつ,逆流性食道炎、睡眠時無呼吸症候群の合併は、喘息の難治化に深く関係していることが知られています。合併症をいかに管理するかは、喘息治療の成功のカギと言えます。
一方、喘息との鑑別が難しい疾患もあります。声帯機能不全や好酸球性肉芽腫性多発血管炎、アレルギー性気管支肺真菌症などは,喘息診療でしばしば遭遇しますが、こうした疾患を理解し,適切に専門医に紹介することも重要なポイントになります。
さらに,咳喘息や高齢者喘息、運動誘発性・アスリート喘息、NSAIDs不耐症、月経・妊娠時、職業性など、特殊な管理を要する喘息もあり、そうした管理方法を理解することは,プライマリケアにおける喘息診療の質を高めるのに重要です。
喘息患者の多くは、プライマリケア医や一般内科医で治療を受けています。本書では喘息を多様性疾患として捉え,合併症に配慮した薬の使い分け、指導管理など治療アプローチの実際を解説しています。本書がプライマリケア医の日常臨床における喘息診療の一助となることを願っています。