あれ?発達障害かも?と思ったときのために
小児発達障害について非専門医の先生に知っておいてほしいこと、まとめてみました
目次
ゆみが聴くT教授の発達障害講座
その1 発達障害ってどんな病気?
その2 知的障害とASD
その3 発達障害と子ども虐待
事例でみる小児発達障害の診断・治療
case 1 自閉スペクトラム症(ASD)
case 2 注意欠如多動性障害(ADHD)
case 3 不登校
case 4 選択性緘黙
case 5 限局性学習症
case 6 発達性協調運動症
case 7 チック
case 8 子ども虐待
Column
診断名を告げるタイミング
児童精神科に紹介をする際のポイント
学校との連携
睡眠と発達
「キラキラネーム」
序文
はじめに
Minimum requirementsという概念は,臨床の実践場面では明確に定義することが案外難しいように思います。専門性の高い事柄について,聞かれる側は気軽に相談してくれたらよいと思っていても,尋ねる側は「こんなことくらいで聞きに来るな!」と言われるのではないかと躊躇していた,ということも珍しくありません。自分で調べて考える姿勢が大切なことは間違いありませんが,カバーしきれない問題を一人で抱え込み過ぎてしまうことと較べれば,「聞くは一時の恥」。何でも聞いてみるほうがよいと思います。
ただ,環境によっては気軽に相談できる人が身近にいない場合もあるでしょう。本書は,児童の発達障害やそれに関連する疾患について,普段は専門とされていない医師の方々を対象に,疾患の概要や紹介のタイミングについてお伝えできたらと思い書かせていただきました。
本書の前半では児童の発達障害の総論について指導医と若手医師の会話形式で解説しています。後半では代表的な疾患ごとに模擬症例を提示して解説しています。休憩時間に医局のラウンジで,コーヒーを飲みながら研修医や他科の先生と気軽に話し合っている情景をイメージし,なるべく平易に記載するように努めました。また,医師だけではなく,子どもの精神保健に携わるさまざまな専門職の方々にもご一読いただければ幸いです。
