患者さんからの質問に自信を持って答える
不妊治療Q&A 改訂第2版
多くの医療機関に共通する標準治療をニュートラルにまとめた1冊
目次
第1章 不妊治療に対する不安
①女性の不安 (腰塚宏美)
Q 1. 私は不妊ですか? 受診するべきでしょうか?
Q 2. 不妊治療は精神的・身体的負担が大きいと聞きます。実際どのような負担がありますか?
Q 3. 仕事をしながらでも治療できますか? みなさんはどのように通院していますか?
Q 4. 検査をしても不妊原因が見つかりませんでした。不妊治療が必要でしょうか?
②男性の不安 (安宅大輝)
Q 1. 不妊検査・治療に男性が積極的に協力してくれません。どうしたら,協力が得られるようになりますか?
Q 2. 性交渉がうまくいきません。不妊治療が必要でしょうか?
Q 3. 精液所見の異常を指摘されました。男性として何かできることはありますか?
第2章 不妊検査
①女性の検査 (石川智則)
Q 1. 不妊外来ではどのような検査が行われますか?
Q 2. 子宮卵管造影検査はやらないといけませんか?
②男性の検査(疫学・男性への治療含む) (小林秀行)
Q 1. 男性不妊の割合と原因を教えてください。
Q 2. 男性不妊の検査にはどのようなものがありますか?
Q 3. 男性不妊の治療にはどのようなものがありますか?
第3章 一般不妊治療
①タイミング法 (伊藤 歩,片桐由起子)
Q 1. タイミング法とはどのような治療ですか?
②人工授精 (伊藤 歩,片桐由起子)
Q 1. 人工授精とはどのような治療ですか?
③排卵誘発・黄体補充 (森 祐介,岸 裕司)
Q 1. 排卵誘発はどのようなときに行ったほうがよいですか?
Q 2. 排卵誘発にはどのような種類・方法がありますか?
Q 3. 排卵誘発にはどのようなリスクがありますか?
Q 4. 黄体機能不全とは何ですか?
Q 5. 黄体補充療法は必要ですか?
第4章 生殖補助医療
①卵巣刺激 (松尾光徳,原田美由紀)
Q 1. 卵子はどのようにつくられているのですか?
Q 2. 卵胞を発育・成熟させるためにはどのような薬を使うのですか?
Q 3. 体外受精では,採卵のためにどのような方法で卵胞を育てるのですか?
Q 4. 卵巣刺激はどのように選択するのでしょうか?
Q 5. 卵巣刺激の副作用にはどのようなものがありますか?
②体外受精・顕微授精・TESE (土屋貴裕,古居真由子,片桐由起子)
Q 1. 体外受精と顕微授精の違いは何ですか?
Q 2. 体外受精・顕微授精はどのような人に有効な治療法でしょうか?
Q 3. TESEとはどのような治療でしょうか? またその適応は?
③胚(受精卵)移植 (大岡令奈,福岡美桜,山田満稔)
Q 1. 胚移植の手技はどのように行うのですか?
Q 2. 新鮮胚移植と凍結融解胚移植ではどちらが有効ですか?
Q 3. 新鮮胚移植後の黄体補充は必要ですか?
Q 4. 凍結融解胚移植における自然周期とホルモン調整周期ではどちらが有効ですか?
④ ARTと周産期予後 (齊藤和毅,石川智則) Q 1. 初期胚と胚盤胞,新鮮胚と凍結胚での周産期予後について教えてください。
Q 2. 排卵周期移植とホルモン調整周期移植の妊娠成立後について教えてください。
第5章 不育症・習慣流産(桑原慶充,市川智子,松田 繁)
Q 1. 2 回の流産を経験しましたが,不育症でしょうか?
Q 2. 不育症と診断されました。原因を調べるにはどのような検査がありますか?
Q 3. 抗リン脂質抗体症候群と診断されました。治療が必要ですか?
Q 4. 不育症の検査で血栓性素因がみつかりました。治療が必要でしょうか?
Q 5. 自費で追加できる不育症の検査はありますか?
Q 6. 不育症の検査で先天性の子宮奇形があると言われました。どうすればよいでしょうか?
Q 7. 夫婦染色体検査は受けたほうがよいでしょうか?
Q 8. 2 回目の流産です。流産絨毛染色体検査を受けたほうがよいのでしょうか?
Q 9. 検査結果で潜在性甲状腺機能低下症と言われました。治療が必要でしょうか?
Q 10. 不育症の検査をしましたが,原因がわかりませんでした。どうすればよいですか?
第6章 PGT-A【着床前胚染色体異数性検査】(伴田美佳,瀧内 剛)
Q 1. PGT-A とは,どのような検査なのでしょうか?
Q 2. PGT-Aで5個の胚(受精卵)のうち4個に染色体異常が出ました。流産しやすい体質なのでしょうか?
Q 3. PGT-Aの結果,「モザイク」と言われました。モザイクとはどういう状態で,移植しても大丈夫なのでしょうか?
Q 4. モザイク胚の移植を考えています。どのようなモザイク胚であれば移植してもよいのでしょうか? また,その場合,羊水染色体検査は必要でしょうか?
Q 5. PGT-Aの結果は100%正しいと言えないのはなぜですか?
Q 6. 初めての体外受精ですが,妊娠率を上げるためにPGT-Aを考えたほうがよいのでしょうか?
Q 7. 生検によって細胞数が少なくなった受精卵を移植しても,赤ちゃんの異常が増えたり,妊娠経過に悪影響を及ぼすことはないのでしょうか?
第7章 治療のやめどき・家族を迎える選択肢(杉本公平,小泉智恵,加藤弘輔,竹川悠起子)
Q 1. 不妊治療のやめどきについて教えてください。
Q 2. 不妊治療以外で子どもを家庭に迎える方法について教えてください。
Q 3. 治療終結と里親制度・特別養子縁組制度の情報はどのように提供されるべきか 教えてください。
第8章 ノンメディカル卵子凍結(梅村なほみ,片桐由起子) Q 1. 卵子凍結はしておいたほうがよいですか?
Q 2. 卵子凍結のメリット・デメリットにはどのようなものがありますか?
Q 3. 卵子凍結のスケジュールを教えてください。
Q 4. 卵子凍結に係る費用を教えてください。
第9章 先進医療 (伊藤 歩,片桐由起子)
Q 1. 先進医療とは何ですか?
Q 2. 先進医療は必要ですか?
索 引
①女性の不安 (腰塚宏美)
Q 1. 私は不妊ですか? 受診するべきでしょうか?
Q 2. 不妊治療は精神的・身体的負担が大きいと聞きます。実際どのような負担がありますか?
Q 3. 仕事をしながらでも治療できますか? みなさんはどのように通院していますか?
Q 4. 検査をしても不妊原因が見つかりませんでした。不妊治療が必要でしょうか?
②男性の不安 (安宅大輝)
Q 1. 不妊検査・治療に男性が積極的に協力してくれません。どうしたら,協力が得られるようになりますか?
Q 2. 性交渉がうまくいきません。不妊治療が必要でしょうか?
Q 3. 精液所見の異常を指摘されました。男性として何かできることはありますか?
第2章 不妊検査
①女性の検査 (石川智則)
Q 1. 不妊外来ではどのような検査が行われますか?
Q 2. 子宮卵管造影検査はやらないといけませんか?
②男性の検査(疫学・男性への治療含む) (小林秀行)
Q 1. 男性不妊の割合と原因を教えてください。
Q 2. 男性不妊の検査にはどのようなものがありますか?
Q 3. 男性不妊の治療にはどのようなものがありますか?
第3章 一般不妊治療
①タイミング法 (伊藤 歩,片桐由起子)
Q 1. タイミング法とはどのような治療ですか?
②人工授精 (伊藤 歩,片桐由起子)
Q 1. 人工授精とはどのような治療ですか?
③排卵誘発・黄体補充 (森 祐介,岸 裕司)
Q 1. 排卵誘発はどのようなときに行ったほうがよいですか?
Q 2. 排卵誘発にはどのような種類・方法がありますか?
Q 3. 排卵誘発にはどのようなリスクがありますか?
Q 4. 黄体機能不全とは何ですか?
Q 5. 黄体補充療法は必要ですか?
第4章 生殖補助医療
①卵巣刺激 (松尾光徳,原田美由紀)
Q 1. 卵子はどのようにつくられているのですか?
Q 2. 卵胞を発育・成熟させるためにはどのような薬を使うのですか?
Q 3. 体外受精では,採卵のためにどのような方法で卵胞を育てるのですか?
Q 4. 卵巣刺激はどのように選択するのでしょうか?
Q 5. 卵巣刺激の副作用にはどのようなものがありますか?
②体外受精・顕微授精・TESE (土屋貴裕,古居真由子,片桐由起子)
Q 1. 体外受精と顕微授精の違いは何ですか?
Q 2. 体外受精・顕微授精はどのような人に有効な治療法でしょうか?
Q 3. TESEとはどのような治療でしょうか? またその適応は?
③胚(受精卵)移植 (大岡令奈,福岡美桜,山田満稔)
Q 1. 胚移植の手技はどのように行うのですか?
Q 2. 新鮮胚移植と凍結融解胚移植ではどちらが有効ですか?
Q 3. 新鮮胚移植後の黄体補充は必要ですか?
Q 4. 凍結融解胚移植における自然周期とホルモン調整周期ではどちらが有効ですか?
④ ARTと周産期予後 (齊藤和毅,石川智則) Q 1. 初期胚と胚盤胞,新鮮胚と凍結胚での周産期予後について教えてください。
Q 2. 排卵周期移植とホルモン調整周期移植の妊娠成立後について教えてください。
第5章 不育症・習慣流産(桑原慶充,市川智子,松田 繁)
Q 1. 2 回の流産を経験しましたが,不育症でしょうか?
Q 2. 不育症と診断されました。原因を調べるにはどのような検査がありますか?
Q 3. 抗リン脂質抗体症候群と診断されました。治療が必要ですか?
Q 4. 不育症の検査で血栓性素因がみつかりました。治療が必要でしょうか?
Q 5. 自費で追加できる不育症の検査はありますか?
Q 6. 不育症の検査で先天性の子宮奇形があると言われました。どうすればよいでしょうか?
Q 7. 夫婦染色体検査は受けたほうがよいでしょうか?
Q 8. 2 回目の流産です。流産絨毛染色体検査を受けたほうがよいのでしょうか?
Q 9. 検査結果で潜在性甲状腺機能低下症と言われました。治療が必要でしょうか?
Q 10. 不育症の検査をしましたが,原因がわかりませんでした。どうすればよいですか?
第6章 PGT-A【着床前胚染色体異数性検査】(伴田美佳,瀧内 剛)
Q 1. PGT-A とは,どのような検査なのでしょうか?
Q 2. PGT-Aで5個の胚(受精卵)のうち4個に染色体異常が出ました。流産しやすい体質なのでしょうか?
Q 3. PGT-Aの結果,「モザイク」と言われました。モザイクとはどういう状態で,移植しても大丈夫なのでしょうか?
Q 4. モザイク胚の移植を考えています。どのようなモザイク胚であれば移植してもよいのでしょうか? また,その場合,羊水染色体検査は必要でしょうか?
Q 5. PGT-Aの結果は100%正しいと言えないのはなぜですか?
Q 6. 初めての体外受精ですが,妊娠率を上げるためにPGT-Aを考えたほうがよいのでしょうか?
Q 7. 生検によって細胞数が少なくなった受精卵を移植しても,赤ちゃんの異常が増えたり,妊娠経過に悪影響を及ぼすことはないのでしょうか?
第7章 治療のやめどき・家族を迎える選択肢(杉本公平,小泉智恵,加藤弘輔,竹川悠起子)
Q 1. 不妊治療のやめどきについて教えてください。
Q 2. 不妊治療以外で子どもを家庭に迎える方法について教えてください。
Q 3. 治療終結と里親制度・特別養子縁組制度の情報はどのように提供されるべきか 教えてください。
第8章 ノンメディカル卵子凍結(梅村なほみ,片桐由起子) Q 1. 卵子凍結はしておいたほうがよいですか?
Q 2. 卵子凍結のメリット・デメリットにはどのようなものがありますか?
Q 3. 卵子凍結のスケジュールを教えてください。
Q 4. 卵子凍結に係る費用を教えてください。
第9章 先進医療 (伊藤 歩,片桐由起子)
Q 1. 先進医療とは何ですか?
Q 2. 先進医療は必要ですか?
索 引
序文
序文
子を持ちたい,子を授かりたいと思いながら1年間妊娠しないカップルを不妊症といいますが,「1年経っていないから,検査はまだしない」と過ごさなくてよいのです。いいえ,不妊症かどうかはわからないけれど,思い立った時に検査を受けてみることは大切です。
日本で初めて体外受精によって子が生まれたのは1983年でしたが,以来これら生殖 補助医療(assisted reproductive technology:ART)と呼ばれる不妊治療は目覚まし く発展し,自由診療として妊娠を望むご夫婦に技術提供されてきました。2022年4月 から,生殖補助医療も保険適用になり,各医療機関で提供される医療技術と医療費用 の均霑化(きんてんか)が図られましたが,施設ごとに特徴があり,どこもまったく同じということではありません。日本には,日本産科婦人科学会から認定されたART登録施設が600件を超えており, タイミング指導や人工授精までを提供している医療機関の数を合わせると,その数はさらに増加します。医療機関数が多いことは,不妊について相談したり検査を受けたりしたいと思うご夫婦が,医療機関を受診しやすい一方で,どの医療機関を受診したらよいか迷いが生じる可能性もあります。
また,技術のすべてが保険適用になったわけではなく,自由診療として提供され続 けている医療や,保険診療と併せて受けられる自由診療である先進医療もあります。 また,各医療機関がそれぞれに必要であると判断している検査項目を,プレコンセプ ション検査等の名称で,不妊検査や治療に先立ち自由診療による検査として提供して いる場合もあります。
本誌は,様々な医療機関特有の工夫等によるところなく,ニュートラルに,基本に 忠実に編纂いたしました。「不妊治療について知らなさすぎて,医療機関を受診する勇 気が出ない」というご夫婦や,既に不妊治療を受けていらっしゃるご夫婦が,「今さら 聞けない」というような基本的な内容をわかりやすくQ& Aの形式で解説することに努めました。また,現在はまだだけれども,将来妊娠・出産を希望するという方を対象とした「卵子凍結」についても,この改訂版では取り扱いました。
ARTへ患者さんを送り出すかかりつけ医の先生方,不妊治療にかかわる医師・看護 師・胚培養士・カウンセラーの方はもちろん,これから不妊検査や治療を受けようかどうしようかご検討中の方々,既に治療中の方々,プレコンセプションを受けた々,受けようとご検討中の方々,みなさま方のお役に立てる1冊となれば大変うれしく存じます。
2026年10月
東邦大学医学部産科婦人科学講座 教授
片桐由起子
子を持ちたい,子を授かりたいと思いながら1年間妊娠しないカップルを不妊症といいますが,「1年経っていないから,検査はまだしない」と過ごさなくてよいのです。いいえ,不妊症かどうかはわからないけれど,思い立った時に検査を受けてみることは大切です。
日本で初めて体外受精によって子が生まれたのは1983年でしたが,以来これら生殖 補助医療(assisted reproductive technology:ART)と呼ばれる不妊治療は目覚まし く発展し,自由診療として妊娠を望むご夫婦に技術提供されてきました。2022年4月 から,生殖補助医療も保険適用になり,各医療機関で提供される医療技術と医療費用 の均霑化(きんてんか)が図られましたが,施設ごとに特徴があり,どこもまったく同じということではありません。日本には,日本産科婦人科学会から認定されたART登録施設が600件を超えており, タイミング指導や人工授精までを提供している医療機関の数を合わせると,その数はさらに増加します。医療機関数が多いことは,不妊について相談したり検査を受けたりしたいと思うご夫婦が,医療機関を受診しやすい一方で,どの医療機関を受診したらよいか迷いが生じる可能性もあります。
また,技術のすべてが保険適用になったわけではなく,自由診療として提供され続 けている医療や,保険診療と併せて受けられる自由診療である先進医療もあります。 また,各医療機関がそれぞれに必要であると判断している検査項目を,プレコンセプ ション検査等の名称で,不妊検査や治療に先立ち自由診療による検査として提供して いる場合もあります。
本誌は,様々な医療機関特有の工夫等によるところなく,ニュートラルに,基本に 忠実に編纂いたしました。「不妊治療について知らなさすぎて,医療機関を受診する勇 気が出ない」というご夫婦や,既に不妊治療を受けていらっしゃるご夫婦が,「今さら 聞けない」というような基本的な内容をわかりやすくQ& Aの形式で解説することに努めました。また,現在はまだだけれども,将来妊娠・出産を希望するという方を対象とした「卵子凍結」についても,この改訂版では取り扱いました。
ARTへ患者さんを送り出すかかりつけ医の先生方,不妊治療にかかわる医師・看護 師・胚培養士・カウンセラーの方はもちろん,これから不妊検査や治療を受けようかどうしようかご検討中の方々,既に治療中の方々,プレコンセプションを受けた々,受けようとご検討中の方々,みなさま方のお役に立てる1冊となれば大変うれしく存じます。
2026年10月
東邦大学医学部産科婦人科学講座 教授
片桐由起子