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角膜ヘルペス

登録日:
2017-03-16
最終更新日:
2017-03-30
井上幸次 (鳥取大学医学部視覚病態学分野教授)
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  • ■疾患メモ

    角膜ヘルペスは,三叉神経節に潜伏感染した単純ヘルペスウイルス(herpes simplex virus:HSV)が再活性化して,角膜で増殖し,かつそれに対する免疫反応を生じて角膜が混濁する疾患である。再発を繰り返し,視力低下をきたす。角膜の各部位で病態が異なるのが特徴である。上皮型,実質型,内皮型がある。ここでは上皮型,実質型を扱う。

    ■代表的症状・検査所見

    【症状】

    視力低下,充血,異物感がみられる。

    【検査所見】

    細隙灯顕微鏡で特徴的な所見がある。上皮型なら樹枝状角膜炎,実質型なら円板状角膜炎がみられるが,それ以外にも種々の所見を示す。

    HSV性であることを確認するため,HSVを分離すれば確定診断されるが,臨床的には免疫クロマトグラフィ法やPCRが用いられている。

    確実な再発の既往があれば,診断上有用な情報となる。

    角膜知覚低下が特徴的で,Cochet-Bonnet角膜知覚計が有用である。

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