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陰茎腫瘍

登録日:
2017-03-16
最終更新日:
2017-03-30
中川昌之 (鹿児島大学大学院医歯学総合研究科腫瘍学講座泌尿器科学分野教授)
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  • ■疾患メモ

    陰茎腫瘍には尖圭コンジローマなどの良性腫瘍もあるが,悪性腫瘍である陰茎癌について述べる。

    陰茎癌は亀頭・包皮に発生する悪性腫瘍である。好発年齢は50~70歳で,先進国では稀な疾患である。組織学的には扁平上皮癌が95%を占める。発生原因として包茎,HPVや喫煙の関与が報告されている。一般に受診が遅れる傾向にあるため,初診時に約30%の症例で鼠径リンパ節転移がみられる。

    治療は早期癌には陰茎温存療法も行われるが,進行癌では手術療法(陰茎部分切除術,陰茎切断術,リンパ節廓清術),化学療法,放射線療法が行われる1)。予後は5年生存率で約50%と不良である。

    ■代表的症状・検査所見

    【症状】

    初期には小丘疹,紅斑,白班などの状態であるため自覚症状がなく,かつ包茎であることが多いため発見が遅れる。そのため初発症状は腫瘤が圧倒的に多く,ついで硬結,潰瘍,発赤であり,一般的な自覚症状としての疼痛,そう痒感,排膿などをきたすことは少ない。尿道へ浸潤すれば排尿障害,頻尿,尿線異常,血尿などの症状が出現する。

    【検査所見】

    検査としては,病期診断をするために原発巣の広がりやリンパ節転移,遠隔転移の有無などを検索しなければならない。

    原発巣の広がりや深達度の検索には生検,エコー,MRIが有用である。また所属リンパ節(浅鼠径リンパ節,深鼠径リンパ節)転移の有無の検索には触診やCTが有用である。

    陰茎癌では鼠径リンパ節腫大が認められることが多いが,約50%の症例では炎症のための偽陽性である。

    近年,センチネルリンパ節生検や吸引細胞診が推奨されているが,まだ普及していない。また腫瘍マーカーとして血清SCC抗原を測定するが,必ずしも上昇するわけではない。

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