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甲状腺クリーゼ

登録日:
2017-03-16
最終更新日:
2017-09-22
岩久建志 (伊藤病院内科)
吉村 弘 (伊藤病院内科)
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  • ■疾患メモ

    生命を脅かすような甲状腺中毒状態に陥り,多臓器の非代償性状態を呈する。

    発症機序は不明である。

    抗甲状腺薬の不規則服薬や服薬中断,感染,手術などによるストレスなどを誘因に発症する。

    原疾患はバセドウ病が最多であるが,破壊性甲状腺炎や機能性甲状腺結節を契機に発症するものもある。

    甲状腺ホルモンレベルでは,通常の甲状腺中毒症との鑑別はできない。

    診断は臨床的症状・徴候に基づいてなされる()。

    10_10_甲状腺クリーゼ


    発生頻度は年間10万人当たり0.2人未満,全甲状腺中毒症患者の0.22%と非常に稀な疾患である。

    致死率は10%以上である。

    ■代表的症状・検査所見

    【症状】

    中枢神経症状,38℃以上の発熱,130回/分以上の頻脈,心不全症状,消化器症状を呈する。

    甲状腺クリーゼ診断基準()を参照のこと。

    【検査所見】

    甲状腺中毒症の存在が必須である。

    特徴的な検査所見はない。

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