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脳腫瘍

登録日:
2017-03-16
最終更新日:
2017-03-28
齊藤延人 (東京大学医学部脳神経外科教授)
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  • ■疾患メモ

    脳腫瘍とは頭蓋内に発生する腫瘍の総称である。

    発生頻度は,人口10万人に対し10~15人程度である。

    腫瘍の発生母地や悪性度,部位などにより様々な腫瘍がある。

    経過観察,手術,化学療法,放射線治療などが選択される。

    発生母地により,神経上皮性腫瘍(神経膠腫など),脳神経および脊髄神経腫瘍,髄膜の腫瘍,悪性リンパ腫と造血器腫瘍,胚細胞腫瘍,トルコ鞍部腫瘍,転移性腫瘍に大別される1)

    主な脳腫瘍の発生頻度は,神経上皮性腫瘍(25.2%),髄膜腫(24.4%),下垂体腺腫(18.7%),神経鞘腫(10.1%),悪性リンパ腫(3.5%),頭蓋咽頭腫(2.5%)である2)

    悪性度によってWHO gradeⅠ~Ⅳに分類され,grade Ⅳが最も悪性である。

    代表的脳腫瘍の組織型とgrade,予後をに示す。

    08_59_脳腫瘍

    ■代表的症状・検査所見

    【症状】

    腫瘍の存在部位により,半身麻痺,失語,視野障害など,脳の機能局在による巣症状を呈する。

    テント上に発生した腫瘍では痙攣発作をきたすことがある。初発症状であることも多い。

    腫瘍が大きくなって脳を圧迫したり,脳浮腫が進行したりすると,頭蓋内圧亢進症状を呈する。頭痛,嘔気・嘔吐,うっ血乳頭が三主徴である。

    脳ヘルニアを起こすと意識障害,呼吸異常,瞳孔異常,運動麻痺などをきたす。典型的な鉤ヘルニアでは,意識障害,病変側の瞳孔散大,対側の除脳硬直が三主徴である。

    【検査所見】

    多くの脳腫瘍はCTやMRIでよく描出され,造影剤による増強効果がある。MRIのT1強調画像では低信号,T2強調画像で高信号であることが多い。

    T1強調画像で高信号となる腫瘍は,頭蓋咽頭腫の嚢胞内容液,悪性黒色腫などに限られる。類上皮腫は拡散強調画像で高信号となるのが特徴である。

    脳血管撮影では腫瘍は濃染されることが多い。特に髄膜腫や血管芽腫,悪性の神経膠腫などでは鑑別に役立つ。

    腫瘍マーカーとして,悪性リンパ腫の髄液中β2ミクログロブリンと血清の可溶性インターロイキン-2(sIL-2)受容体値,胚細胞腫瘍で血清中のα-フェトプロテイン(AFP)とヒト絨毛性ゴナドトロピン(HCG)-βがある。

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