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熱傷

登録日:
2017-03-16
最終更新日:
2017-07-26
田熊清継 (川崎市立川崎病院救命救急センター所長)
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  • ■治療の考え方

    Ⅱ度以上の深度で体表面積が,成人15%TBSA(total body surface area),小児・高齢者10%TBSAを超える広範囲熱傷では,尿量のモニタリングや輸液が必要で全身管理を要する。一方,それ未満の比較的小さな熱傷では,急性期死亡の原因となる病態(気道熱傷による上気道狭窄,一酸化炭素中毒,熱傷ショックなど)がなければ局所療法が主体となる。

    Ⅰ度熱傷は熱傷範囲に含めないが,全身の日焼けなどでは脱水を合併していることが多い。

    広範囲熱傷では,バイタルサインと身体診察を確認しながら,primary survey(PS)とsecondary survey(SS)の手順により進める。患者接触時,非重症の印象であっても,この手順で進めると見落としが少ない。緊急処置が必要であれば同時並行的に行う。

    意識障害がある場合は,てんかんや脳出血,致死性不整脈,低血糖などの内因性疾患や,睡眠薬や一酸化炭素などによる中毒を鑑別する。

    医療機関の診療能力を考慮し,重症では高次医療機関あるいは熱傷専門施設へ救急搬送・転送する。

    ■病歴聴取のポイント  

    SSで,①受傷機転:火災(flame),高温液体(scald),化学物質(chemical),電撃(electric),爆発(explosion),煙/高温気体吸入(smoke inhalation)と,②体重を確認する。

    糖尿病,肝硬変,摂食不良,免疫疾患,癌,ステロイドなどの免疫抑制薬の使用など,易感染性宿主(コンプロマイズド・ホスト)となりうる疾患がある場合は,小熱傷でも感染に注意する。

    ■バイタルサイン・身体診察のポイント

    広範囲熱傷では,PSとSSの手順により進める。特に頻呼吸やショック所見に注意する。

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