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頭痛

登録日:
2017-03-16
最終更新日:
2017-04-24
清水裕章 (兵庫県立加古川医療センター救急科医長)
安田冬彦 (洛和会音羽病院京都ER・救命救急センター所長)
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  • ■治療の考え方

    片頭痛の有病率は~10%,筋緊張性頭痛の有病率は22.3%と頻度の高い疾患である。

    頭痛を伴う疾患の中には,頻度は低いが,髄膜炎,頭蓋内出血,特にくも膜下出血(subarachnoid hemorrhage:SAH)といった生命に関わるものもある。

    SAHの約7%が見逃されているという報告もあり1),適切な病歴聴取,神経診察を行うことが重要である。

    頭痛の重症度別・頻度別疾患を表1に示した。

    01_02_頭痛

    ■病歴聴取のポイント

    神経局在所見がある頭痛,5歳以下,50歳以上の初めての頭痛,進行する頭痛は,頭蓋内疾患(出血,梗塞,腫瘍など)を考え,積極的に画像検索を行う。

    頭痛の性状,発熱などほかの症状,頭痛が生じた状況,既往歴や内服歴,家族歴を聴取する。意識障害例では,意識消失直前の頭痛の有無が重要で,家族から最近の頭痛症状や家族歴などを聴取する。

    ■バイタルサイン・身体診察のポイント

    【バイタル】

    気道の状態(嘔吐,喀痰の有無),呼吸様式の評価を行う。

    高血圧と徐脈を認める際は,Cushing徴候の可能性がある。

    意識状態は,JCS(Japan Coma Scale)あるいはGCS(Glasgow Coma Scale)で評価する。

    問診のポイントについては,表2に示した。

    01_02_頭痛

    【身体診察】

    意識状態,共同偏視の方向,瞳孔の左右差や対光反射の有無,片麻痺の有無などの脳ヘルニア徴候の有無が,手術適応の決定,病巣部位の推測に役立つ。反応がなければ痛み刺激を加えるが,最小限の刺激にとどめる。

    髄膜刺激徴候(項部硬直やKernig徴候)は,髄膜炎やSAHで認めるが,初期では認めないこともあるので注意を要する。

    神経診察だけでなく,眼の硬さ(緑内障を疑う),顔面の発赤(副鼻腔炎,側頭動脈炎を疑う),心雑音や呼吸音の聴診(感染性心内膜炎を疑う)も行うことが重要である。

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    コチラより

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