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CASE23 神経サルコイドーシス/数カ月の経過で認知症様症状を起こした32歳男性[CAUTION!臨床検査の落とし穴]

No.4692 (2014年03月29日発行) P.85

池田賢一 (鹿児島市立病院内科科長)

登録日: 2014-03-22

最終更新日: 2017-08-01

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  • 【症例紹介】

    32歳の男性。警備員。既往歴,家族歴に特記すべき事項なし。4カ月ほど前より受け答えがおかしい,上司の指示が理解できないなどの症状が出現し,徐々に悪化してきたとのことで近医脳外科を受診した。受診時発熱なく,見当識障害,歩行障害,記銘力低下などの症状を認めた。頭部画像検査にて水頭症の所見を認め,血液および髄液検査(表1)にて髄膜炎が疑われたため当院へ転院となった。搬入時発熱はなく,嘔吐なども認めなかった。


    検査値のどこに悩んだか

    本例は髄液検査にて髄膜炎を疑う所見が得られたが,原因は何であろうか。髄液糖/血液糖比が低値であることからは細菌性が考慮されるが,血液検査では炎症所見が軽微であり,経過が慢性であることも合致しない。慢性の経過を示す髄膜炎の原因としては真菌性,結核性,癌性などが示唆される。また,高次機能障害が徐々に進行しているが,明らかな既往歴なく,項部硬直など,髄膜刺激症候もはっきりしなかった。診断を進めていく上でどのように考えていけばよいか。

    残り1,455文字あります

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