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特集:耐性菌を出さないための結核診療

No.4758 (2015年07月04日発行) P.19

加藤誠也 (結核予防会結核研究所副所長)

登録日: 2016-09-08

最終更新日: 2017-02-15

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監修:加藤誠也(結核予防会結核研究所副所長)

結核の治療においては,有効な薬剤の併用とDOTSによる服薬支援で脱落・中断を起こさない確実な治療を行い,再発と耐性獲得を防ぐことが重要である。
患者に対する最適な治療の選択には,良質な検体の採取と精度保証された薬剤感受性検査の実施がきわめて重要である。結核の医療基準は多くの無作為化対照試験の結果によって国際的に確立された標準治療に準じており,初回治療で耐性がない場合はこれに従う。薬剤耐性あるいは副作用などによって標準治療が難しい場合には,さらなる耐性の獲得による多剤耐性あるいは超多剤耐性という困難な状況を招かないため,薬剤の適切な選択が必須である。
長期間の服薬を必要とする結核治療では,特に症状消失後に服薬を確実に継続することは容易ではない。適正な医療提供と患者中心の服薬支援体制の確保のために,保健所・結核専門病院と一般医療機関・薬局などによる地域連携体制が望まれている。

1 結核菌検査のポイント
結核予防会結核研究所抗酸菌部部長 御手洗 聡

2 結核治療の基本的知識
国立病院機構東広島医療センター呼吸器内科 重藤えり子

3 結核の治療薬変更が必要な場合とその注意点
結核予防会複十字病院呼吸器内科診療主幹 吉山 崇

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