株式会社日本医事新報社 株式会社日本医事新報社

CLOSE

【コラム】排泄性腎盂造影は必要か?[特集:今、話題になっていること ─泌尿器科編]

No.4857 (2017年05月27日発行) P.38

清水史孝 (順天堂大学医学部附属練馬病院泌尿器科准教授)

登録日: 2017-05-26

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • next
  • 過去の排泄性腎盂造影

    排泄性腎盂造影は,静注された造影剤が血流とともに腎に到達し,大部分が糸球体から排泄され腎実質内に広がり,尿細管で濃度を上げながら腎盂・腎杯を満たし,さらに尿管から膀胱に至る過程をフィルム上に描出する検査である1)。通常,40mLの造影剤を注射し,5分後,10分後,15分後に排尿後立位などで撮影を行う。早期の相では,左右のネフログラムの違いから分腎機能の差を見たり,腎杯が描出された画像で実質の厚さを見る。立位画像では,腎の下垂の程度も評価する。100mLの造影剤を点滴静注し,X線撮影を行う方法もあり,より濃厚に描出された尿路が観察可能である。
    異常を認めるケースでは,造影剤の排泄遅延や腎盂像の変位・変形などがみられ,CT・MRI検査などで鑑別を行う。尿管結石の発作時には患側の腎盂像の出現は遅延し,疝痛が尿路系に関係していることがわかる。

    残り1,451文字あります

    会員登録頂くことで利用範囲が広がります。 » 会員登録する

  • next
  • 関連記事・論文

    関連書籍

    関連求人情報

    公立小浜温泉病院

    勤務形態: 常勤
    募集科目: 消化器内科 2名、呼吸器内科・循環器内科・腎臓内科(泌尿器科)・消化器外科 各1名
    勤務地: 長崎県雲仙市

    公立小浜温泉病院は、国より移譲を受けて、雲仙市と南島原市で組織する雲仙・南島原保健組合(一部事務組合)が開設する公設民営病院です。
    現在、指定管理者制度により医療法人社団 苑田会様へ病院の管理運営を行っていただいております。
    2020年3月に新築移転し、2021年4月に病院名を公立新小浜病院から「公立小浜温泉病院」に変更しました。
    6階建で波穏やかな橘湾の眺望を望むデイルームを配置し、夕日が橘湾に沈む様子はすばらしいロケーションとなっております。

    当病院は島原半島の二次救急医療中核病院として地域医療を支える充実した病院を目指し、BCR等手術室の整備を行いました。医療から介護までの医療設備等環境は整いました。
    2022年4月1日より脳神経外科及び一般外科医の先生に常勤医師として勤務していただくことになりました。消化器内科医、呼吸器内科医、循環器内科医及び外科部門で消化器外科医、整形外科医の先生に常勤医師として勤務していただき地域に信頼される病院を目指し歩んでいただける先生をお待ちしております。
    又、地域から強い要望がありました透析業務を2020年4月から開始いたしました。透析数25床の能力を有しています。15床から開始いたしましたが、近隣から増床の要望がありお応えしたいと考えますが、そのためには腎臓内科(泌尿器科)医の先生の勤務が必要不可欠です。お待ちいたしております。

    ●人口(島原半島二次医療圏の雲仙市、南島原市、島原市):126,764人(令和2年国勢調査)
    今後はさらに、少子高齢化に対応した訪問看護、訪問介護、訪問診療体制が求められています。又、地域の特色を生かした温泉療法(古くから湯治場として有名で、泉質は塩泉で温泉熱量は日本一)を取り入れてリハビリ療法を充実させた病院を構築していきたいと考えています。

    もっと見る

    関連物件情報

    もっと見る

    page top