株式会社日本医事新報社 株式会社日本医事新報社

CLOSE

再発・類似事例[医療安全情報UpDate]

No.4850 (2017年04月08日発行) P.20

登録日: 2017-04-05

最終更新日: 2017-04-05

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
    • 1
    • 2
  • next
  • 日本医療機能評価機構は3月13日に医療安全情報No.124を公表した。機構によると、2016年1〜12月に提供した医療安全情報12例のうち6例について、同年中に再発・類似事例があったという。
    具体的には、①誤った患者への輸血(第2報)、②中心静脈カテーテル抜去後の空気塞栓症、③抗凝固剤・抗血小板剤の再開忘れ、④与薬時の患者取り違え、⑤他施設からの食種情報の確認不足、⑥外観の類似した薬剤の取り違え」。
    そのうち②では、医師は中心静脈カテーテルを座位で抜去した場合に空気塞栓症になる可能性を考慮せず、座位で抜去。その後、患者の意識レベルが低下し、無脈性電気活動(PEA:pulseless electrical activity)になった。カテーテル抜去部からの空気流入による空気塞栓症と考えられた。
    ④では、看護師が配薬の際、患者Aを向かい側のベッドの患者Bと勘違いし、患者に氏名を名乗ってもらう、薬包の患者氏名とネームバンドを照合するなどの確認をしないまま、患者Aに患者Bの薬を配薬。患者Aは、患者Bの薬を内服したことにより、手術延期となった。
    ⑤では、転院時のサマリーには食種が「全粥」と記載されていたが、看護師は入院時にその情報を認識していなかったため、患者の朝食にパンが出ていた。看護師は朝食のセッティングを行い、患者がパンを摂取していることを確認。8分後に訪室すると、患者の口にパンがつまり、チアノーゼを起こしてベッドに倒れていた。

    残り6文字あります

    会員登録頂くことで利用範囲が広がります。 » 会員登録する

    • 1
    • 2
  • next
  • 関連記事・論文

    もっと見る

    関連書籍

    関連物件情報

    もっと見る

    page top