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慢性気道感染症とマクロライド療法の進歩

No.4760 (2015年07月18日発行) P.54

門田淳一 (大分大学呼吸器・感染症内科教授)

登録日: 2015-07-18

最終更新日: 2016-10-26

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慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease:COPD)に対するマクロライド長期療法は,その増悪抑制に有用である。その後の研究では,特に高齢者や中等症患者,抗菌薬や経口ステロイド投与を必要とするような増悪患者において顕著であり,現喫煙者においては抑制効果は認められないこと,また,増悪頻度が年3回以上の患者において増悪抑制効果が認められることが報告(文献1,2)された。
一方,マクロライド長期療法は耐性菌を誘導するリスクを伴っている。特に慢性気道感染症に合併するMycobacterium avium complex(MAC)のキードラッグであるクラリスロマイシンや,アジスロマイシンに対する耐性化には注意が必要であるが,肺MAC症に対するエリスロマイシン単剤長期療法は,クラリスロマイシンに対して耐性化を誘導することなく,肺MAC症患者の無増悪期間を延長した(文献3)。
これら最近の結果から,マクロライド長期療法を行う場合には,COPDのphenotypeを十分考慮し適応症例を選択する必要がある。慢性気道感染症に対してはまずエリスロマイシンから開始し,やむをえずクラリスロマイシンやアジスロマイシンを使用する場合には,MAC感染の有無を喀痰培養などで監視しながら行うべきであろう。

【文献】


1) Han MK, et al:Am J Respir Crit Care Med. 2014;189(12):1503-8.
2) Uzun S, et al:Lancet Respir Med. 2014;2(5):361-8.
3) Komiya K, et al:Int J Antimicrob Agents. 2014;44(2):131-5.

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