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シェーグレン症候群:T細胞を標的とした新しい治療戦略

登録日: 2015.05.16 最終更新日: 2026.02.21

住田孝之 (筑波大学内科(膠原病・リウマチ・アレルギー)教授)

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シェーグレン症候群(SS)は,発症機序として自己免疫応答の関与が考えられている。T細胞を標的とした生物学的製剤CTLA-4〔アバタセプト(オレンシアR)〕が関節リウマチ(RA)の治療薬として承認されている。SSの発症機構においても自己反応性T細胞の関与が重要であることから,最近SSに対するアバタセプトの臨床試験が世界で進められ,その有効性が報告(文献1~3)されてきた。
スイスのAdlerら(文献1)は,11例の一次性SS患者を対象としてアバタセプトを投与した臨床試験で,唾液腺組織内のリンパ球浸潤の抑制と,血清中のIgGの減少を報告した。唾液量の増加が観察され,臨床的有効性も証明された。オランダのMeinersら(文献2)は,15例の一次性SS患者を対象としてアバタセプトの臨床試験を施行し,ESSDAI(SSの重症度)とESSPRI(SSの症状)の改善および唾液量の増加を観察した。日本でも,坪井ら(文献3)がRAを合併した二次性SS患者31例を対象としたアバタセプトの臨床試験で,ドライアイなどの自覚症状の改善,涙液量の増加,唾液腺におけるリンパ球浸潤の少ない症例で唾液量の増加を報告している。
以上の3つの臨床試験の結果から,T細胞を標的とした生物学的製剤による治療が,一次性SSおよびRAを合併したSSに対する治療薬として期待される。

【文献】


1) Adler S, et al:Arthritis Care Res (Hoboken). 2013;65(11):1862-8.
2) Meiners PM, et al:Ann Rheum Dis. 2014;73(7):1393-6.
3) Tsuboi H, et al:Mod Rheumatol. 2015;25(2):187-93.


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