株式会社日本医事新報社 株式会社日本医事新報社

CLOSE

痛風再発の機序

No.4698 (2014年05月10日発行) P.66

西岡久寿樹 (東京医科大学医学総合研究所所長)

登録日: 2014-05-10

最終更新日: 2016-10-18

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

【Q】

治療で痛風患者の尿酸プールを十分に正常値化した後,治療を中止すると多くの患者の痛風が再発するのはなぜか。 (千葉県 K)

【A】

通常,尿酸降下薬で,血中尿酸値を指標(マーカー)にすると約1週間で血液中の尿酸値は低下するが,「尿酸プール」というものを実際に数量的に測定することは困難である。したがって,血液中の尿酸が減少しているからといって,必ずしも「尿酸プール」が減少しているわけではない。つまり関節内組織に沈着した尿酸がどの程度の期間で完全に減少するかは不明である。
ただし,これまで多数の痛風患者の治療をしてきた筆者らの経験では,臨床的に尿酸値安定後,6カ月以降に痛風発作が起こることは稀であるが存在する。一方,血中尿酸値が正常で痛風発作様の症状が生じた場合には,部位にもよるが腱付着部炎,また一見痛風発作様の広範囲疼痛部位のむくみなどがある場合には,SAPHO(synovitis, acne, pustulosis, hyperostosis, osteitis)関節炎,多発性筋肉リウマチ,RS3PE(remitting seronegative symmetrical synovitis with pitting edema)症候群の初期症状,ピロリン酸カルシウム結晶に起因する偽痛風などとの鑑別が重要になってくると考える。

関連記事・論文

もっと見る

関連書籍

もっと見る

関連物件情報

page top