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医学研究の倫理指針案まとまる、モニタリングと監査を実施

No.4720 (2014年10月11日発行) P.8

登録日: 2014-10-11

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厚生労働省と文部科学省の合同会議は7日、「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」案を概ねまとめた。研究の信頼性を高めるために、研究のモニタリングと監査の実施を求めた。
医学研究に関する現行の倫理指針は、文科省と厚労省の「疫学研究に関する倫理指針」、厚労省の「臨床研究に関する倫理指針」があるが、研究の多様化により、目的や方法が共通する研究が多くなっていることから、これらを統合した倫理指針を策定することになったもの。
指針案は、(1)総則、(2)研究者等の責務、(3)研究計画書、(4)倫理審査委員会、(5)インフォームド・コンセント、(6)個人情報、(7)重篤な有害事象への対応、(8)研究の信頼性確保、(9)その他─の9章で構成。
このうち、「研究の信頼性確保」は現行の指針にはない新たな章立てとなる。この中では、研究者の利益相反の管理のほか、研究に関する資料を研究終了から5年間保存することとした。さらに、侵襲を伴う介入研究は、モニタリングと監査を実施。この場合、モニタリングは研究チームが行うが、監査は第三者が行うこととする。
指針案は、今月下旬に開催される厚労省の科学技術部会、文科省の生命倫理・安全部会で審議後に告示される。施行日は2015年4月1日で、モニタリングと監査に関しては6カ月間の猶予を設けて、同年10月1日とする。

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