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尿道下裂[私の治療]

No.5207 (2024年02月10日発行) P.44

林 祐太郎 (名古屋市立大学大学院医学研究科小児泌尿器科学分野教授)

西尾英紀 (名古屋市立大学大学院医学研究科小児泌尿器科学分野講師)

水野健太郎 (名古屋市立大学大学院医学研究科小児泌尿器科学分野准教授)

登録日: 2024-02-11

最終更新日: 2024-02-06

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  • 尿道下裂は,外尿道口が亀頭先端ではなく陰茎腹側に存在する状態のことを言う。出生男児1000人中5~8人の頻度である。治療は,手術で陰茎をまっすぐにし尿道を形成することである。

    ▶診断のポイント

    【症状】

    ①尿道口の位置を確認する。
    ②陰茎の背側と腹側の長さを測定して,陰茎弯曲の程度を把握する。
    ③陰囊の形態・位置を観察する。陰囊が左右にわかれた二分陰囊の場合がある。
    ④陰囊内容をチェックし,精巣がない場合は鼠径部を触診し,停留精巣の診断を行う。

    【検査所見】
    〈画像診断〉

    腎・尿路・生殖器のスクリーニング的な意味で,超音波検査は有用である。

    後部尿道,膀胱の形態を評価するには,膀胱尿道造影が有用である。前立腺小室(男性腟)の有無,サイズ,尿道への合流部の位置を明らかにできる。また,膀胱尿管逆流の有無と程度も把握できる。

    〈染色体検査〉

    尿道下裂に停留精巣(非触知精巣)が合併している場合には,性分化の異常を疑って染色体検査を行う。片側が非触知の場合,染色体の核型が45,XO/46,XYであれば,混合型性腺形成不全症が考えられる。両側とも非触知の場合,46,XYであればアンドロゲン不応症候群を念頭に置いて検索を続ける。46,XXであった場合は,先天性副腎過形成の可能性があるため,小児科に連絡し早急な診断と治療を行う必要がある。

    〈内分泌検査〉

    尿道下裂で両側の性腺が非触知である場合,hCG負荷試験を行って精巣の有無を評価する。

    〈尿道膀胱鏡検査〉

    全身麻酔下で尿道下裂の手術に先立って尿道膀胱鏡検査を施行すれば,尿道の状態,前立腺小室の有無およびサイズを把握することができる。

    ▶私の治療方針・処方の組み立て方

    【治療】

    陰茎の弯曲を是正する手術と,新尿道を作成する手術を行う1)。この2つを同時に行う一期的手術と,別の時期に行う二期的手術とがあるが,筆者らはほとんどの症例に一期的手術を施行している。

    【手術時期】

    生後6~18カ月の時期に行うのが望ましいと言われてきたが,筆者らは陰茎サイズの増大の得られる幼児期でもよいと考える。

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