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急性脳症・脳炎(小児)[私の治療]

登録日: 2024.01.30 最終更新日: 2026.02.21

寺嶋 宙 (東京大学医学部附属病院小児科)

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急性脳症は,急性の持続する意識障害(Japan Coma Scale 20以上,またはGlasgow Coma Scale 11未満が24時間以上持続)を症状とする。ほとんどは感染を契機とし,痙攣重積で発症することが多い。病態としては神経興奮毒性,サイトカインストーム,代謝異常の関与が想定されている。症状や画像所見により,痙攣重積型(二相性)急性脳症(acute encephalopathy with biphasic seizures and late reduced diffusion:AESD),可逆性脳梁膨大部病変を有する軽症脳炎・脳症(mild encephalitis/encephalopathy with a reversible splenial lesion:MERS),急性壊死性脳症(acute necrotizing encephalopathy:ANE),難治頻回部分発作重積型急性脳炎(acute encephalitis with refractory, repetitive partial seizures:AERRPS)などに分類される。急性脳症全体として年間400〜700人が発症し,0〜3歳の乳幼児に多い。

▶診断のポイント

【症状】

発熱があり意識障害が持続する患者では急性脳症・脳炎を疑う。

【検査】

鑑別疾患として,感染性脳炎・髄膜炎や急性散在性脳脊髄炎など,意識障害や痙攣を症状とする治療可能な疾患を否定することが重要である。なお,複雑型熱性痙攣との区別は経過を数日追わないとわからないことも多い。血液検査で血算,生化学(逸脱酵素,腎機能など),凝固能,血糖,アンモニア,血液ガスを提出する。頭部画像検査(救急外来では短時間で撮影可能な頭部CTを主に行う)で脳浮腫や頭蓋内出血などを評価し,明らかな脳浮腫がなければ髄液検査(細胞数,蛋白,糖,培養。後日,単純ヘルペスウイルスPCRなど)を行う。可能な限り,脳機能と非痙攣性てんかん発作の評価目的に持続脳波モニタリングを行う。

病型分類のためには頭部MRIが重要である。救急外来では撮影が難しく,また初期は画像所見が目立たないこともあり,症状をみながら第4,5病日くらいに撮影することが多い。


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