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動悸・頻脈[私の治療]

登録日: 2023.09.26 最終更新日: 2026.02.21

武田 聡 (東京慈恵会医科大学救急医学講座主任教授) 佐藤浩之 (東京慈恵会医科大学救急医学講座)

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動悸の原因が不整脈発作によるものかどうかを12誘導心電図で特定する。不整脈発作によるものであった場合には,①不安定で緊急治療が必要か,②安定しているが準緊急治療が必要か,③緊急性はまったくなく,循環器内科外来での待機的な検査でよいのか,これらを特定して判断することが必要である。

▶病歴聴取のポイント

発症様式:突然発症か,徐々に発症したのかを聴取する。

持続時間:一定時間継続するか,一瞬のものなのかを確認する。

その他:現在も症状があるのか否か,また,意識状態の悪化,失神,持続する胸痛,呼吸困難などの症状について聴取する。

▶バイタルサイン・身体診察のポイント

【バイタル】

一般的に頻脈の定義は「心拍数100回/分以上」とされている。心電図モニターを装着して,血圧低下(ショック)やSpO2低下がないかチェックする。

【身体診察】

心不全(呼吸困難),ショック(意識状態の変化,皮膚の湿潤,冷汗など),不安定なサイン(失神など)を確認する。

▶緊急時の処置

【状態が不安定な場合(図1)1)

症候が頻拍によるものである場合には心電図モニターを装着し,酸素投与を開始,静脈路確保を行い,急変に備える。必要があれば鎮静薬を投与して,迅速な同期電気ショック(カルディオバージョン)を行う(一般的に不安定な頻脈は「心拍数150回/分以上」のことが多い)。同時に,循環器医にコンサルトする。

 

【状態が安定している場合(図2)1)

モニター心電図を装着し,必要に応じて酸素投与と静脈路確保を行う。12誘導心電図を記録して,循環器医へのコンサルトを考慮する。

心電図のQRSの幅,RR間隔の整/不整などを判読して,必要に応じて迷走神経刺激(バルサルバ法など)や薬剤投与を検討する。アミオダロン,プロカインアミド,ニフェカラント,硫酸マグネシウム,ATP製剤,β遮断薬,Ca拮抗薬,ジギタリス製剤などが用いられる。

心室頻拍(VT)でバイタルサインが不安定な場合は,無脈性となり心停止に移行する可能性があるので,特に注意を要する。


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