株式会社日本医事新報社 株式会社日本医事新報社

CLOSE

発熱,頸部腫脹がみられる1歳5カ月女児[〈killer diseaseを見逃さない〉救急医療の画像診断(25)]

No.5186 (2023年09月16日発行) P.7

監修: 船曵知弘 (藤田医科大学病院 高度救命救急センター長)

執筆: 森本公平 (川崎市立多摩病院放射線科副部長)

登録日: 2023-09-14

最終更新日: 2023-09-13

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

【1歳5カ月 女児】
主訴
発熱,頸部腫脹
現病歴
受診2日前の夜間より発熱。翌日も40℃の発熱が持続し,昼頃より右優位に両側の頸部の腫脹もみられるようになった。同時に頸部を痛がるような様子も認めていた。さらに翌日も症状の持続を認めたため,救急外来を受診
既往歴
受診1週間前に胃腸炎で3日間の入院,加療をしていた
家族歴
なし
現症
上気道症状なし,鼓膜正常,胸部含気良好,呼吸音清,心音清,心雑音なし,腹部平坦,軟,蠕動良好,頸部両側耳介後部を中心に腫脹,圧痛あり,眼球結膜充血なし,口唇発赤軽度,イチゴ舌あり,咽頭発赤あり,手掌・足底紅斑なし,BCG発赤なし,体温39.5℃
血液検査
WBC 32.6×103/μL,RBC 4.74×106/μL,Hb 12.2g/dL,PLT 25.4×104/μL,TP 5.8g/dL,UN 5.7mg/dL,CRE 0.27mg/dL,Na 135mmol/L,K 4.4mmol/L,Cl 104mmol/L,Glu 127mg/dL,AST 26U/L,ALT 18U/L,LD 338U/L,AMY 53U/L,CK 35U/L,CRP 15.6mg/mL
検査所見
イチゴ舌が目立ち,溶連菌検査が陽性であり,溶連菌感染症と診断した。ただし,溶連菌感染のみにしては炎症反応が非常に高値で,頸部リンパ節腫脹も著明であり,頸部造影CT(図1)が撮影された

注目すべき所見,追加検査は?

プレミアム会員向けコンテンツです(連載の第1~3回と最新回のみ無料会員も閲覧可)
→ログインした状態で続きを読む

関連記事・論文

もっと見る

関連書籍

もっと見る

関連求人情報

関連物件情報

もっと見る

page top