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ロボット支援内視鏡による前立腺全摘除術の工夫について

登録日: 2023.09.07 最終更新日: 2026.02.21

鳥本一匡 (奈良県立医科大学泌尿器科准教授) 海法康裕 (東北医科薬科大学泌尿器科教授)

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ロボット支援内視鏡手術が普及し,前立腺全摘除術ならびに術者の数が増加しています。術後の尿禁制および性機能を維持するため,術中に施設ごとに様々な工夫が行われていますが,そのポイントと術後3カ月時点において目標とすべき機能維持または回復状態について教えて下さい。東北医科薬科大学・海法康裕先生にご解説をお願いします。

【質問者】鳥本一匡 奈良県立医科大学泌尿器科准教授


【回答】

【勃起神経や尿道組織の温存が基本で,回復には個人差がある】

ロボット支援前立腺全摘除術(robotic-assisted laparoscopic radical prostatectomy: RARP)術後の尿失禁(urinary incontinence:UI)と勃起障害(erectile dysfunction:ED)はほぼ必発の2大合併症です。UI予防のため様々な温存・補強・再建が試みられてきましたが,どの方法がよいという結論には至っておらず,選択は術者に委ねられています。いずれの手技も尿道括約筋組織の温存は共通で,尿道括約筋をいかに損傷しないかがポイントです。

ED予防のためには勃起に関わる神経線維を残す神経温存手技が必要で,神経線維が走行する前立腺被膜を,制癌性を損なわない範囲で可能な限り多く温存することがポイントになります。解剖学的温存に加えて,凝固止血や過度の牽引を避ける機能的温存も大切です。

ご質問の「術後3カ月時点での目標」ですが,術後3カ月で回復する症例はありますが稀で,評価時期としては早いと思われます。個人的には年単位の目標でよいと考えます。


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