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「健康日本21(第二次)」の健康格差の縮小について

No.5133 (2022年09月10日発行) P.51

玉腰暁子 (北海道大学大学院医学研究院公衆衛生学教授)

近藤克則 (千葉大学予防医学センター 社会予防医学研究部門教授/ 国立長寿医療研究センター老年学・社会科学研究センター老年学・評価研究部長/ 日本老年学的評価研究機構代表理事)

登録日: 2022-09-09

最終更新日: 2022-09-06

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  • 2013年に策定された「健康日本21(第二次)」では,「健康格差の縮小」が目標のひとつに掲げられました。その開始から今年で10年を迎えますが,その意義と達成の見込みについてご教示下さい。千葉大学・近藤克則先生にご解説をお願いします。

    【質問者】

    玉腰暁子 北海道大学大学院医学研究院公衆衛生学教授


    【回答】

     【健康寿命の都道府県間格差は縮小。要因解明が課題】

    2013年に始まった「健康日本21(第二次)」では,基本的な方向に「健康格差の縮小」が加えられ「健康寿命の延伸と健康格差の縮小」が一番目に掲げられました。第一次(2000~12年)では,「生活習慣」に着目し,「健康寿命の延伸」をめざしていました。しかし,掲げた59の数値目標のうち,達成が10項目,2000年よりも直近の値のほうが悪化していたものが9項目と,大きく前進とは言い難い結果でした。

    2009年,世界保健機関(WHO)総会で「健康の社会的決定要因に取り組む活動を通じた健康の不公平性の低減」が総会決議されました。国内でも子どもの貧困や年越し派遣村などに象徴される経済格差やそれと関わる健康格差が明らかになり,日本学術会議や日本公衆衛生学会などから,わが国でも対策を強めるべきとする提言などが相次いで出されました。その中で,見直しがされた「健康日本21」の基本的な方向に「健康格差の縮小」とともに,「社会環境の整備」,つまり健康は個人責任だけでは守れないことが,政策文書に明示された意義は大きいと考えます。

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