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急性肺炎・急性気管支炎(小児)[私の治療]

No.5107 (2022年03月12日発行) P.45

黒澤照喜 (帝京大学医学部附属溝口病院小児科)

登録日: 2022-03-15

最終更新日: 2022-03-08

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  • 咳嗽,喀痰,発熱を伴う気道感染症で,炎症の中心が下気道のものである。胸部単純X線写真で陰影を認める,聴診で湿性ラ音を聴取するものを「肺炎」,そうでないものを「気管支炎」とすることが多い。病原体はウイルス,一般細菌,マイコプラズマ,結核菌など多岐にわたるが,肺炎では一般細菌の率が高くなり,重症となることも多い。

    ▶診断のポイント

    数日間続く気道症状などから想起する。発熱を伴うことが多い。胸部単純X線写真,血液検査,迅速検査,培養検査,LAMP法を随時実施する。

    ▶私の治療方針・処方の組み立て方

    年齢,発熱の経過,全身状態をもとに,必要に応じて検査を行いながら,病原体や症状の重症度の把握に努める。特に気管支炎ではウイルス感染であることが多く,抗菌薬投与が不要であることも多い。

    低年齢,高熱の持続,全身状態(飲食や睡眠の障害)や呼吸状態の不良,基礎疾患がある場合などは細菌感染の可能性があり,検体(喀痰,後鼻腔,血液など)の培養検査を行い,抗菌薬投与を検討する。経口抗菌薬を用いて外来治療を行うこともあるが,全身状態が不良の場合や経口抗菌薬治療でうまくいかない場合,低年齢や基礎疾患のある児では入院加療とする。なお,6歳以上の感染ではしばしばマイコプラズマ肺炎による感染がみられるため,周囲の流行状況や診察・検査所見(マイコプラズマLAMP法など)を加味して抗菌薬を選択する。

    ピボキシル基を持つセフェム系抗菌薬では低カルニチン血症による低血糖・痙攣が,ミノサイクリンでは歯牙黄染(このため8歳未満では禁忌)が知られている。また,抗菌薬の不適正使用は耐性菌の誘導につながるため,地域のアンチバイオグラムも参考にしつつ,必要十分な検査・処方を心がける。

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