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肝臓の線維化評価について

登録日: 2019.02.25 最終更新日: 2026.02.21

平岡 淳 (愛媛県立中央病院消化器病センター内科部長) 廣岡昌史 (愛媛大学大学院消化器・代謝・内分泌学准教授)

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近年,直接作用型抗ウイルス薬(DAA)治療の登場によってC型肝炎ウイルスが高率に駆除できるようになりました。一方で,肥満人口の増加に伴い非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)/非アルコール性脂肪肝(NAFLD)症例が増加するという変化もみられています。
肝発癌の危険群を囲い込むために肝臓の線維化評価が重要ですが,肝線維化については,肝生検がゴールドスタンダードとされています。観血的処置による検査であるため,施行するには制限があります。また,線維化の予測において血小板数を見るだけでは不十分だと思います。
現在の肝疾患臨床の現状に則した肝線維化評価方法に関して,線維化評価の臨床研究結果を多数ご報告されている愛媛大学・廣岡昌史先生にご教示を頂きたいと思います。

【質問者】

平岡 淳 愛媛県立中央病院消化器病センター内科部長


【回答】

【肝生検に替わる非侵襲的診断の大いなる可能性が期待されている】

慢性肝疾患では病因(etiology)にかかわらず肝線維化が予後に強く関連するため,肝線維化の診断はきわめて重要であることが知られています。これまで肝線維化を診断するために肝生検が行われてきました。肝生検で採取できる組織量は肝臓全体のわずか1/5万に相当し微量であるため,臨床で想定した線維化ステージと組織診断に乖離(サンプリングエラー)を生じることがしばしばあります。また,異なる病理医が同じ組織片を診断した場合にも20%ほどの乖離があることが報告されています。さらに,肝生検は出血などの致命的合併症も起こす可能性があります。以上より,低侵襲でより広い範囲の肝線維化を反映しうる診断法が必要とされています。


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