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非小細胞肺癌に対する内科的治療後のサルベージ手術

No.4935 (2018年11月24日発行) P.60

園部 誠 (京都大学呼吸器外科准教授)

登録日: 2018-11-24

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【高難易度だが試みる価値のある手術】

切除不能局所進行非小細胞肺癌(臨床病期Ⅲ期)に対する標準治療は根治的化学放射線治療であるが,治療後の遺残病変,あるいは再発・再燃病変が「切除可能」と判断され,病変遺残のないR0切除が期待される例が少数ながら存在する。これらの病変の根治的治療のためには手術以外に手段がない,という観点でサルベージ手術(救済手術)が行われることがある1)

近年では,切除不能例が,内科的治療による病変縮小で切除可能と判断され切除が行われた例,定位放射線照射治療後の再燃病変2),分子標的治療後の切除可能再燃病変に対する切除術3)などがサルベージ手術として報告されている。

根治的化学放射線療法後のサルベージ手術の5年生存率は20~70%台とばらつきがあるものの,もともとの非小細胞肺癌の進行度を考慮すれば試みる価値のある手術である。しかし,手術は高難度で周術期の死亡を含めた合併症も多く,内科・外科・放射線治療科が協力して,適切な症例選択を行うことが重要となる。定位放射線照射治療後の再燃病変に対する切除成績は良好であり(5年生存率79.5%)4),耐術能があれば試みられるべき手術である。

【文献】

1) Bauman JE, et al:Ann Thorac Surg. 2008;86 (5):1632-8.

2) Chen F, et al:J Thorac Oncol. 2010;5(12): 1999-2002.

3) Hashimoto K, et al:Gen Thorac Cardiovasc Surg. 2012;60(12):851-4.

4) Hamaji M, et al:J Thorac Oncol. 2015;10(11): 1616-24.

【解説】

園部 誠 京都大学呼吸器外科准教授

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