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左上腹部痛を主訴に受診した80歳女性[キーフレーズで読み解く 外来診断学(183)]

No.4928 (2018年10月06日発行) P.1

生坂政臣 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

比留川実沙 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

廣田悠祐 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

鋪野紀好 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

上原孝紀 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

登録日: 2018-10-04

最終更新日: 2018-10-04

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10日前,台所で立って作業をしているときから徐々に左上腹部痛が出現した。その後2,3日増悪し,以降改善しないため,4日前に総合病院の内科,胃腸科および整形外科を受診したが,原因不明のため当科を受診した。

左上腹部から背部に放散する痛みで,寝返り時の痛みのために夜間に覚醒する。安静時は無症状。先行する外傷歴はない。既往歴は発作性心房細動,高血圧症。

身体診察では,体温35.8℃,脈拍82回/分・不整,血圧138/68mmHg。皮疹やアロディニアなし,腹部に圧痛なし,介達痛や脊椎叩打痛なし,Kemp’s test陽性(体幹を左側へ側屈し,後方回旋・伸展すると,疼痛が誘発される)。

一般血液・生化学検査は正常範囲。胸椎単純X線を示す(図1)。




 研修医の診断:無疱疹性帯状疱疹 zoster sine herpete

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