株式会社日本医事新報社 株式会社日本医事新報社

診断力・治療スキルがアップする 実践むくみ診療

多様な背景疾患を見抜き,解決の道筋を開く

定価:5,500円
(本体5,000円+税)

数量

カートに入れる

立ち読み

編著: 仲里信彦(沖縄県立南部医療センター・こども医療センター内科部長)
判型: B5判
頁数: 192頁
装丁: 2色部分カラー
発行日: 2022年12月16日
ISBN: 978-4-7849-6396-6
版数: 第1版
付録: 電子版付き

シリアル登録の手順

シリアル登録画面へ

電子版を閲覧


◆総合診療的アプローチにより浮腫の原因を探り,適切に対応するための考え方をまとめました。
◆内科系疾患に加え,小児科,産婦人科,救急など各領域における原因疾患ごとに,浮腫の機序を紐解き,チェックポイントや必要な検査,治療法を解説しています。
◆治療のバリエーションを呈示するため,症例も数多く紹介。浮腫の原因を見誤らない・見逃さないための鑑別診断や注意点も具体的に示しています。
◆広い視野を持って系統的な診療・評価を行うために役立つ,浮腫を診るすべての医師にお勧めの1冊です。

診療科: 内科

目次

1章 浮腫の基本的知識
2章 原因・機序に迫る浮腫の診かた
3章 浮腫の原因疾患と病態生理に基づいた診療
1 心・肺疾患に伴う浮腫
2 腎疾患に伴う浮腫
3 肝疾患に伴う浮腫
4 内分泌・代謝疾患に伴う浮腫
5 膠原病に伴う浮腫
6 血液疾患に伴う浮腫
7 薬剤性浮腫
8 アレルギー・炎症に関連した浮腫
9 感染症に伴う浮腫
10 産科で出会う浮腫
11 小児でみる特殊な浮腫
12 外来で出会う浮腫
13 低アルブミン血症を伴う浮腫
14 救急室で出会う緊急性の高い片側性浮腫と合併症

もっと見る

閉じる

序文

「浮腫」は外来や救急診療および入院診療でよく出会う症候です。これまで浮腫をきたした患者の診察を経験してきましたが,その中には複合的な要因であった病態や,浮腫の原因を安易に考えていたところ,実は危機的な疾患が隠れており,ある診療科に特徴的な意外な原因であったことなどがありました。
浮腫診療で注意したい事項として,病歴や身体診察からその原因疾患を鑑別する前に,胸部X線検査,血液検査(BUN/Cr,BNP,Alb),尿蛋白などの検査異常から心不全,腎不全,低アルブミン血症のみに原因を求めたり,理由もなく利尿薬を投与する対症療法に徹してしまうことなどが挙げられます。浮腫自体の治療は急がないこともありますが,気をつけなければ原因疾患やその併存疾患を見逃し,悪化させてしまいます。初期研修医や各科の専攻医の皆様も“これは困った”という浮腫を経験したことがあるのではないでしょうか。
浮腫の診察を困難にしているのは,採血のみ,または画像検査のみで“一発診断”できないことであり,薬剤歴や浮腫に随伴するその他の症状,病態生理を意識した病歴聴取と身体診察が必要であるためと考えます。実診療では患者やその介護者からの訴え,症状緩和の希望も強く,診療側の悩みは尽きません。
本書では,浮腫の総論的な事柄から,内科系疾患のみならず小児科,産婦人科,救急診療などの各分野で経験する意外な浮腫,誤診しやすい状況などを実践的にわかりやすく取り上げました。浮腫はよく経験する症候であり,利尿薬の投与という対症療法だけで一過性に症状緩和される場合もあります。しかし,病態に即した鑑別をしっかりと挙げ,それに対応しなければ沼にはまってしまいます。
このような,一見単純ですが多彩かつ複雑性を持った浮腫の診療について,本書を通して一緒に楽しく学ぶことができましたら幸いです。

2022年10月
沖縄県立南部医療センター・こども医療センター内科部長
仲里信彦

もっと見る

閉じる

関連書籍

もっと見る

関連記事・論文

もっと見る

関連求人情報

公立小浜温泉病院

勤務形態: 常勤
募集科目: 消化器内科 2名、呼吸器内科・循環器内科・腎臓内科(泌尿器科)・整形外科 各1名
勤務地: 長崎県雲仙市

公立小浜温泉病院は、国より移譲を受けて、雲仙市と南島原市で組織する雲仙・南島原保健組合(一部事務組合)が開設する公設民営病院です。
現在、指定管理者制度により医療法人社団 苑田会様へ病院の管理運営を行っていただいております。
2020年3月に新築移転し、2021年4月に病院名を公立新小浜病院から「公立小浜温泉病院」に変更しました。
6階建で波穏やかな橘湾の眺望を望むデイルームを配置し、夕日が橘湾に沈む様子はすばらしいロケーションとなっております。

当病院は島原半島の二次救急医療体制の救急告示病院として救急患者を受け入れています。
又、地域から強い要望がありました透析業務を2020年4月から開始いたしました。

●人口(島原半島二次医療圏の雲仙市、南島原市、島原市):126,764人(令和2年国勢調査)
今後はさらに、少子高齢化に対応した訪問診療、訪問看護、訪問介護体制が求められています。又、地域の特色を生かした温泉療法(古くから湯治場として有名で、泉質は塩泉で温泉熱量は日本一)を取り入れてリハビリ療法を充実させた病院を構築していきたいと考えています。

公益社団法人 地域医療振興協会 市立大村市民病院

勤務形態: 常勤
募集科目: 総合内科・消化器内科・呼吸器内科・神経内科・整形外科 等 若干名
勤務地: 長崎県大村市

急性期から回復期、維持期までの疾患の治療・管理はもとより、予防医学としての健診事業にも力を注いでいます。
ハイケアユニットから地域包括ケア・回復期リハ病棟まで有しており、地域の皆様に対して急性期から回復期まで切れ目のない医療、充実したリハビリサービスを提供できる体制が整っております。
基幹型臨床研修指定病院として医師の教育にも寄与しています。当協会のコンセプトの1つである離島医療の支援も積極的に行っています。

救急医療体制については、1次から3次まで幅広く患者さんを受け入れています。
特に3次救急患者さんに関しましては、症状に応じて長崎医療センター及び救急隊と連携をとりながら、必要に応じた救急対応を行っています。また、2次までの救急患者さんに関しては、専門医と総合医が協力し対応しています。
救急医療についても二次救急を担っています。緊急の大血管手術やバイパス手術も行っており、長崎県内外から高い評価を受けています。
なお、日当直体制では、内科・外科系及び循環器系で 救急体制を整えています。
現在、内科・外科系の日当直体制は、内科医師が火曜日・木曜日・土曜日 の当直帯及び土曜日・日曜日の日直帯、外科系医師が月曜日・水曜日・金曜日・日曜日の当直帯に救急対応を行っています。
また、大村市夜間初期診療事業(内科系・小児科)に参画しています。
平成29年度より新病院にて診療を開始しております。
●大村市の人口は約99,500人(令和7年3月末日現在)で、県内13市で唯一人口が増加しています

もっと見る

関連物件情報

もっと見る

page top