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尖圭コンジローマ,陰茎癌などの疾患とHPVとの関連【尖圭コンジローマはHPV6型と11型が関連し,陰茎癌では半数弱にHPV感染が関連】

登録日: 2017.11.10 最終更新日: 2026.02.21

濵砂良一 (産業医科大学医学部泌尿器科学講座准教授) 重原一慶 (金沢大学大学院医薬保健学総合研究科泌尿器科)

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ヒトパピローマウイルス(human papilloma virus:HPV)は子宮頸癌の原因であることが確定しているかと思われます。男性疾患,たとえば尖圭コンジローマ,陰茎癌やそのほかの疾患とHPVとの関連については,どの程度解明されているのでしょうか。金沢大学・重原一慶先生にご教示をお願いします。

【質問者】

濵砂良一 産業医科大学医学部泌尿器科学講座准教授


【回答】

HPVは,子宮頸癌を引き起こす高リスク型と,尖圭コンジローマの原因となる低リスク型に分類されます。高リスク型HPVは約15種類同定されており,代表的なものには16型と18型があります。一方,低リスク型HPVのうち尖圭コンジローマの原因となるウイルスは6型と11型が知られています。

子宮頸癌以外には,口腔癌,咽頭癌,肛門癌などの発がんと関連があることが報告されるようになり,ヒトのがんの約10%がHPV感染に関連している可能性が示唆されています。泌尿器科領域においては,HPV感染と最も関連するのは陰茎癌ですが,その罹患率はきわめて低く,あまり重要視されてきませんでした。

近年,陰茎癌におけるHPV検出率に関する大規模な研究が報告されはじめ,25カ国からの1010例の陰茎癌パラフィン切片におけるHPV検出率は33.1%と報告されています1)。また,2009年のsystematic reviewによると,30編の論文の計1266例におけるHPV検出率は47.9%と報告されています2)。私たちの検討でも,陰茎癌症例の41%でHPV-DNAが陽性で,そのすべてが高リスク型HPVでした3)。陰茎癌の半数弱はHPV感染が関連していると思われます。


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