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(3)慢性疾患や薬剤使用で合併する亜鉛欠乏症─肝疾患,慢性炎症性腸疾患,慢性腎疾患など[特集:日常診療で診る亜鉛欠乏症]

登録日: 2017.05.19 最終更新日: 2026.02.21

片山和宏 (大阪国際がんセンター副院長/臨床研究センター長)

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肝疾患,特に肝硬変では高率に亜鉛欠乏がみられ,肝病変の進展とともに亜鉛欠乏の程度も進行する。亜鉛欠乏は高アンモニア血症など窒素代謝異常の原因となるが,亜鉛補充療法によりそれらは改善する

慢性炎症性腸疾患,特にクローン病では高率に低亜鉛血症を合併する。下痢が多い例,瘻孔を有する例などで著明になりやすい。下痢が多い症例は,亜鉛補充療法により下痢などの症状が改善する可能性がある

慢性腎疾患では,腎機能の低下とともに血中亜鉛濃度の低下がみられる。ネフローゼ症候群においても,血中アルブミン濃度の低下に伴い血中亜鉛濃度が低下する。慢性腎不全におけるエリスロポエチン抵抗性貧血は亜鉛欠乏が原因である場合があり,亜鉛補充療法により改善する

1. 亜鉛について知ることの重要性

多くの生命現象に関与している微量元素である亜鉛は,いくつかの慢性疾患において欠乏状態となり,病態の形成に一役買っている。したがって,各疾患における亜鉛欠乏状態を知ることは,病態の理解を深めるとともに亜鉛補充療法による治療への第一歩となる。表1に,慢性疾患における亜鉛欠乏と相関する項目や,亜鉛補充療法により改善する症状・検査値について示す。


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