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開放隅角緑内障,閉塞隅角緑内障治療における2つのランダム化比較試験【これまでの開放隅角緑内障治療の裏づけと今後の閉塞隅角緑内障治療のエビデンスを獲得】

登録日: 2017.05.10 最終更新日: 2026.02.21

朝岡 亮 (東京大学眼科特任講師) 村田博史 (東京大学眼科)

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開放隅角緑内障は,通常眼圧を下降させる治療が奏効することが多いことは昔から知られており,既に世界中で行われている。にもかかわらず,眼圧下降点眼薬に視野保全効果があることについて,前向きにランダム化比較試験を行った研究はこれまでなかった。英国のGarway-Heathらは2006〜10年にかけて,英国全土の516人の開放隅角緑内障患者を治療群と非治療群にわけ,治療群には代表的な眼圧下降薬であるラタノプロスト点眼を行った1)。この結果,治療群では有意な眼圧下降を認めるとともに,視野の保全効果も確認された。これまで我々緑内障専門医が行ってきた治療をevidence baseで裏づけるものである。

また,閉塞隅角緑内障の治療にレーザー虹彩切開術と白内障手術のどちらを行ったほうが良いのかは,緑内障専門医の間で常に論争の的になってきた。英国のAzuara-Blancoらは,2009〜11年にかけて英国の30施設で閉塞隅角緑内障患者に両治療のいずれかをランダムに割り付けて施行し,36カ月後に患者の健康状態(health status),眼圧,費用対効果について検討した2)。この結果,いずれの点においても,白内障手術のほうが優れているという結果であった。この結果は今後の閉塞隅角緑内障診療を行う上での,ファーストラインのエビデンスになるものと思われる。

【文献】

1) Garway-Heath DF, et al:Lancet. 2015;385 (9975):1295-304.

2) Azuara-Blanco A, et al:Lancet. 2016;388 (10052):1389-97.

【解説】

朝岡 亮*1,村田博史*2 *1東京大学眼科特任講師 *2東京大学眼科


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