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新しい筋弛緩薬とその拮抗薬 【システインで速やかに拮抗される新規筋弛緩薬CW002の臨床導入に期待】

登録日: 2015.12.26 最終更新日: 2026.02.21

須永 宏 (東京慈恵会医科大学麻酔科講師)

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筋弛緩回復薬であるスガマデクスは,筋弛緩の程度によらずいつでもロクロニウムの作用を拮抗することができるので,手術終了まで深い筋弛緩を維持しても数分以内に回復し,抜管することが可能になった。スガマデクスが最近の麻酔の進歩に寄与するところは大きいであろう。
しかしながら,スガマデクスを誘因とするアレルギーの発生は比較的多く,アナフィラキシーの報告も散見されるため,注意を払う必要がある(文献1)。米国では,この副作用を含めて安全性が疑問視されており,いまだ臨床使用の認可が下りておらず,いつでも迅速に筋弛緩を拮抗でき,かつ,副作用がないような新薬の登場が望まれている。
現在,米国において新しい筋弛緩薬(CW002)とその拮抗薬(システイン)の臨床試験が行われている(文献2)。CW002は,ロクロニウム同様,中時間作用型の非脱分極性筋弛緩薬であり,呼吸・循環・ヒスタミン遊離などの副作用を認めていない。体内のシステインで不活化されるため,システインを投与することでどのような筋弛緩状態でも速やかに拮抗されることが,動物実験で証明されている。システインはアミノ酸であるため,アレルギーは発生しそうにない。これらの薬物が臨床使用できるようになれば,麻酔の安全性がさらに高まると思われる。

【文献】


1) Tsur A, et al:Anaesthesia. 2014;69(11):1251-7.
2) Heerdt PM, et al:Curr Opin Anaesthesiol. 2015;28(4):403-10.


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