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涙囊炎[私の治療]

登録日: 2026.10.18 最終更新日: 2026.10.18

高野俊之 (埼玉県熊谷市・たかの眼科院長)

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涙囊炎は,鼻涙管内の涙道通過障害により,細菌感染を生じた炎症性疾患である。急性涙囊炎は涙囊および涙囊周囲組織に波及した急性化膿性炎症である。慢性涙囊炎は鼻涙管閉塞による慢性炎症によって,流涙眼脂が増えてくる疾患である。

▶診断のポイント

内眼角部での流涙眼脂や,涙囊部の腫脹などの臨床症状にて診断する。涙管通水試験では,通常は通水不可で,涙道洗浄や涙囊部の圧迫により膿が逆流する。急性涙囊炎では疼痛と内眼角部の発赤腫脹を呈する。特に炎症が眼窩隔膜に波及すると,眼窩隔膜前蜂窩織炎を合併することがある。慢性涙囊炎では,涙道内視鏡にて涙囊や鼻涙管内をよく観察する。涙囊内にwhite coating(眼脂による炎症産物)を認め,線維性瘢痕組織を伴う鼻涙管内の硬い閉塞や,広範囲にわたる閉塞,罹病期間が長期にわたる場合は,涙道内視鏡によるプロービングおよび涙管チューブ挿入術を行っても再閉塞することが多い1)。


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