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好酸球性胃腸炎[私の治療]

登録日: 2026.10.08 最終更新日: 2026.10.08

山階 武 (関西医科大学総合医療センター消化器肝臓内科准教授) 島谷昌明 (関西医科大学総合医療センター消化器肝臓内科教授) 長沼 誠 (関西医科大学内科学第三講座教授)

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好酸球の消化管局所への浸潤をきたす消化管疾患のうち,主に食道以外の広範な消化管に浸潤するのが好酸球性胃腸炎(eosinophilic gastroenteritis:EGE)である。EGEは最近では好酸球性胃炎(eosinophilic gastritis:EoG),好酸球性小腸炎(eosinophilic enteritis:EoN),好酸球性大腸炎(eosinophilic colitis:EoC)に細分化されることが多い。わが国ではEGEの報告が多いが,近年は食道に浸潤する好酸球性食道炎(eosinophilic esophagitis:EoE)の報告も増えてきている。また,2020年には好酸球性消化管疾患診療ガイドラインも公開され1),注目を集めている。
症状としては主に嘔吐,腹痛,下痢を呈し,しばしば末梢血好酸球増多を伴うが,正常値でもEGEの可能性は否定できない。EoEは好酸球性消化管疾患の中でも研究が進んでいるが,EGEについては診断や治療に関するエビデンスが少ないというのが現状である。EGEの診断や治療が遅れると,患者のQOLが低下するだけでなく,消化管閉塞や穿孔を引き起こすこともあるため,注意が必要である。

▶診断のポイント

難病情報センターの診断指針2)によれば,嘔吐,腹痛,下痢等の症状を有し,胃,小腸,大腸の生検で20/HPF以上の好酸球浸潤がみられ,他の好酸球増多症〔寄生虫感染,薬剤性(特にNSAIDs),炎症性腸疾患(IBD),感染性腸炎,好酸球性多発血管炎性肉芽腫症,IgA血管炎(Henoch-Schönlein紫斑病),好酸球増多症候群,好酸球性白血病/血液疾患など〕が除外された場合にEGEと診断できるとされている。あるいは,腹水中に多数の好酸球を認めた場合もEGEと診断される。しかし,健常者でも結腸などでは20/HPF以上の好酸球浸潤を認めることから,国際的には,部位ごとの数値や,50/HPF以上の好酸球浸潤とすることなどが提唱されている3)。また,内視鏡所見は非特異的,あるいは正常に見えることもあるので,複数部位からの生検が重要である。


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