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メッケル憩室・大腸憩室[私の治療]

登録日: 2026.09.25 最終更新日: 2026.09.25

島村拓弥 (佐賀大学医学部内科学講座消化器内科) 江﨑幹宏 (佐賀大学医学部内科学講座消化器内科教授・診療科長)

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メッケル憩室:卵黄腸管遺残による先天性真性憩室である。回腸末端から数十cmの腸間膜付着対側に好発する。有病率は0.6~4%とされる1)2)。異所性胃粘膜や膵組織を含むことがあり,潰瘍出血の原因となる。合併症としては出血・炎症・腸閉塞があり,小児に多い1)2)。
大腸憩室:腸壁筋層欠損部(血管貫通部)から粘膜・粘膜下層が脱出した仮性憩室である。飲酒,喫煙は大腸憩室の発症リスクとされる。食物繊維摂取不足,高脂肪食,運動不足も主なリスク因子と考えられているが,一定の見解はない。60歳以上では約25~35%に認める。日本人では右側結腸優位(欧米人では左側優位)にみられる。大部分は無症候性であるが,時に出血や炎症をきたすことがあり,大腸憩室出血は下部消化管出血の原因として最多である3)。

▶診断のポイント

【メッケル憩室】

通常は無症候で,腹部超音波検査やCT検査,小腸内視鏡検査等で偶発的に発見されることがある。小児における異所性胃粘膜からの潰瘍出血に起因する無痛性下血(暗赤色~鮮血)が典型的である。消化管出血の原因として本疾患が疑われる場合は,胃粘膜に集積する過テクネチウム酸(99mTcO4-)シンチグラフィを考慮する。成人では腸閉塞・憩室炎として発症することがあり,術前診断は困難なことが多い1)2)。

【大腸憩室】

無症状時にはCT検査や注腸X線造影検査,下部消化管内視鏡検査で偶発的に指摘される。有症状時には造影CT検査等による精査を行う。

憩室炎:炎症部位に一致した腹痛,発熱,CRP上昇がみられる。CT検査にて罹患部位を特定し,膿瘍形成や穿孔の有無などを判断する。

憩室出血:無痛性の大量下血(暗赤色〜鮮血)が特徴的で,高齢者,NSAIDs/抗血栓薬服用者に多い。造影CT検査で造影剤の血管外漏出像として描出される場合がある。下部消化管内視鏡検査は診断と治療を兼ねる3)。


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