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先天性難聴[私の治療]

登録日: 2026.09.21 最終更新日: 2026.09.21

高野賢一 (札幌医科大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科学講座教授)

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先天性難聴は出生時から存在する聴覚障害であり,両側性・一側性,軽度から重度まで多様な病態を含む1)。原因としては遺伝性難聴,先天性感染症(特にサイトメガロウイルス感染症),内耳奇形などが挙げられる。新生児聴覚スクリーニング(NHS)の普及により早期発見が可能となったが,難聴の確定診断やその後の支援体制への円滑な接続が重要である。聴覚は言語・認知・社会性の発達に直結するため,早期診断・早期介入が予後を大きく左右する。

▶診断のポイント

診断の基本は,NHSでのリファーを契機とした他覚的聴力検査である。聴性脳幹反応(ABR)検査や聴性定常反応(ASSR)検査を用いて難聴の有無と程度を評価し,必要に応じて耳音響放射(OAE)検査や聴性行動反応聴力検査(BOA),条件詮索反応聴力検査(COR),視覚強化聴力検査(VRA)を組み合わせ,総合的に判断する。ABR検査のみでは低音障害型や特殊な聴力型を見逃す可能性があるため,検査結果と日常での音反応との乖離にも注意する。進行性・遅発性難聴の存在を常に念頭に置き,各検査の特徴を理解した上で,単回評価で判断しない姿勢が重要である1)


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