けいれん重積状態と言った際は,通常,けいれん性てんかん重積状態(convulsive status epilepticus:CSE)のことを指すが,明確な運動症状を伴わない非けいれん性てんかん重積状態(nonconvulsive status epilepticus:NCSE)もCSEと同じく治療対象とすることが多い。かつては,てんかん重積状態について「30分以上持続する発作または繰り返す発作で30分以上にわたって脳機能が回復しない状態」と定義されていたが,5分以上続く発作は自然停止しづらいことから,現在では発作持続時間が5〜10分経過した時点での治療介入が推奨されている1)。
▶診断のポイント
まず,気道確保,呼吸・循環の安定化を行ってから止痙を試みる。発作停止が得られたかどうかは脳波を確認しないとわからないことも多い。その次に,病歴や身体所見などを参考に,けいれん重積の原因を鑑別する2)。
▶私の治療方針・処方の組み立て方
即効性のあるベンゾジアゼピン系薬剤(benzodiazepine:BZD)を第一選択薬とする。ジアゼパム(diazepam:DZP)・ミダゾラム(midazolam:MDL)・ロラゼパム(lorazepam:LZP)の3剤があり,効果はほぼ同等である。5分後も発作が持続する場合は同量を再投与するが,それでも発作が停止しなければ第二選択薬に変更する。具体的にはホスフェニトイン(fosphenytoin:fPHT),フェノバルビタール(phenobarbital:PB)などがある。第二選択薬が無効の場合,難治性てんかん重積状態としてMDLあるいはチオペンタール(thiopental:TPL)持続静注による昏睡療法を検討する。
