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重症筋無力症[私の治療]

登録日: 2026.09.04 最終更新日: 2026.09.04

今井富裕 (国立病院機構箱根病院神経筋・難病医療センター院長)

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重症筋無力症(myasthenia gravis:MG)はシナプス後膜の標的抗原に対する自己抗体の作用によって神経筋伝達が障害される自己免疫性疾患である。眼筋型MG(ocular MG:OMG)と全身型MG(generalized-MG:g-MG)では治療方針が異なる。

▶診断のポイント

MG症状があって,抗アセチルコリン受容体(AChR)抗体か抗筋特異的受容体型チロシンキナーゼ(MuSK)抗体のいずれかが認められるか,神経筋接合部障害が証明されて他の疾患が鑑別できればdefinite MGと診断できる。

▶私の治療方針・処方の組み立て方

OMGに対しては抗コリンエステラーゼ薬で治療を開始し,少量経口ステロイドと経口免疫抑制薬を追加する。効果が不十分な場合は,メチルプレドニゾロン静脈内投与(intravenous methylprednisolone:IVMP,ステロイドパルス療法)を行う。

g-MGに対しては少量経口ステロイドと経口免疫抑制薬を投与し,効果が不十分であれば,IVMP,免疫グロブリン静注療法(intravenous immunoglobulin:IVIg),血漿交換(plasma exchange:PLEX),免疫吸着療法(immunoadsorption plasmapheresis:IAPP)等の非経口速効性治療(fast-acting treatment:FT)を速やかに行う(早期速効性治療戦略,early FT strategy:EFT)。

g-MGに対してFTの効果があったとしても,投与の利便性や通院負担の軽減などの患者QOLの向上あるいはさらなる病状の安定化のために,分子標的治療薬の早期からの導入やFTからの切り替えが行われるようになってきている。


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