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手湿疹[私の治療]

登録日: 2026.08.28 最終更新日: 2026.08.28

加藤則人 (京都府立医科大学北部キャンパス長)

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手の皮膚に生じる湿疹・皮膚炎の総称で,その臨床像と発症メカニズムは単一ではない。発症機序から,主に刺激性接触皮膚炎,化学物質によるアレルギー性接触皮膚炎,蛋白質接触皮膚炎,アトピー型手湿疹の4つに分類され,時に複合して病態を形成する。手の皮膚は,頻回の手洗いによって皮脂や天然保湿因子が流出するため,乾燥して皮膚バリア機能が低下した状態で様々な刺激やアレルゲンに曝露され,湿疹が生じやすく難治であることが多い。皮膚炎に伴う皮膚バリア機能低下や,かゆみに伴う搔破行為などによって,皮膚炎がさらに悪化する悪循環が生じて慢性化しやすい。

▶診断のポイント

【症状】

手湿疹の約7割を占める刺激性接触皮膚炎によるものは,刺激が加わる部位から始まり,一般的には利き手側に好発する。乾燥や鱗屑,あるいは軽度の紅斑がみられる。強い刺激が加わった場合や長期化した場合は,紅斑や小水疱がみられるようになり,慢性期になると苔癬化を伴う紅斑,角質増殖や皮膚の肥厚,亀裂が目立つようになる。かゆみを伴うことが多い。

化学物質によるアレルギー性接触皮膚炎は,紅斑や小水疱などの湿疹病変と強いかゆみがみられることが多い。皮疹はアレルゲンが接触した部位から始まる。

蛋白質接触皮膚炎は,皮膚に触れた蛋白質抗原に対する即時型アレルギーによる手湿疹で,アレルゲン接触部位のかゆみを伴う膨疹から始まる。膨疹発作や搔破を繰り返すと,しだいに紅斑や鱗屑,小水疱などの湿疹がみられるようになる。

アトピー型手湿疹は,皮膚バリア機能の低下に伴う刺激性の手湿疹を呈しやすい。手首から手背・指背に苔癬化を伴う紅斑や搔破痕がみられる。

【検査】

遅延型アレルギーが疑われる場合はパッチテストを,即時型アレルギーが疑われる場合はプリックテストを行う。手白癬や皮膚カンジダ症との鑑別には鱗屑のKOH法で真菌の有無を調べる。


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