検索

×
絞り込み:
124
カテゴリー
診療科
コーナー
解説文、目次
著者名
シリーズ

前立腺腫瘍[私の治療]

登録日: 2026.08.17 最終更新日: 2026.08.17

松川明弘 (東京慈恵会医科大学泌尿器科) 柳澤孝文 (東京慈恵会医科大学泌尿器科講師) 木村高弘 (東京慈恵会医科大学泌尿器科教授,診療部長)

お気に入りに登録する

全国がん登録によると,2021年に前立腺癌と診断された患者数は9万5584人と,男性で最も多いがんであった1)。また,2023年の死亡数は1万3429人で,男性の部位別がん死亡数では7番目であり2),比較的予後良好ながんとされる。高齢化およびスクリーニング検査の進歩により,罹患数は増加傾向にある。

▶診断のポイント

【症状】

初期は無症状で,健康診断や排尿障害を契機に前立腺特異抗原(prostate-specific antigen:PSA)高値で発見されることが多い。進行すると骨転移をきたしやすく,骨転移に伴う疼痛や神経症状で進行がんが見つかることも多い。

【検査所見】

直腸診と採血によるPSAの測定がスクリーニングの基本であるが,近年では直腸診の意義については見直されてきており,PSAのみでのスクリーニングが実臨床では一般的となりつつある3)。PSA高値の症例では前立腺MRIを施行し,局在判定後に生検で確定診断ならびにグリソンスコアでの評価を行う。確定診断後は,CTと骨シンチグラフィで転移検索を行う。

限局性前立腺癌に対してはPSA値,グリソンスコア, そしてMRI所見をもとにしたリスク分類(D’Amico分類やNCCN分類)による層別化が,転移性前立腺癌に対しては転移巣の拡がりをもとにしたCHAARTED試験における高/低腫瘍量の分類が,治療選択に重要となる。


1 2