膜性増殖性糸球体腎炎(membranoproliferative glomerulonephritis:MPGN)とは,主として糸球体毛細血管基底膜の二重化を伴う糸球体係蹄壁の肥厚(membrano-)と係蹄内の細胞増殖(proliferative)を特徴とする病理組織像を呈する糸球体障害パターンのことを指す。臨床的には,無症候性から急性腎炎,慢性腎炎あるいはネフローゼ症候群で発症し,明らかな原因疾患がない一次性と,種々の自己免疫性疾患や感染症,単クローン性ガンマグロブリン血症に続発する二次性に分類される。一方,C3腎症(C3 glomerulopathy:C3G)は,補体第二経路(alternative pathway)の調節異常を原因とし,糸球体におけるC3の有意な沈着を特徴とする疾患で,従来MPGNに分類されていた病態の一部を再定義した概念である。
▶診断のポイント
臨床像は幅広く,尿所見の程度も様々であり,ネフローゼ症候群や急性腎障害を呈する症例もあれば,慢性の経過をたどる症例もある。血液生化学検査では補体(CH50,C3)の低下が特徴的である。特に急性腎炎様発症例が8週以上の持続的低補体血症を呈した場合に本症を強く疑わせる1)。
