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ブルガダ症候群[私の治療]

登録日: 2026.08.12 最終更新日: 2026.08.12

髙木雅彦 (関西医科大学総合医療センター 不整脈治療センター センター長・教授)

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ブルガダ(Brugada)症候群は,明らかな器質的心疾患を認めず,非発作時の心電図にて右側胸部誘導(V1~V3)に特徴的なST上昇(J点が2mm以上基線より上昇しST部分がなだらかに下降し陰性T波を伴うcoved型,あるいは同じくJ点が2mm以上基線より上昇しST部分は馬の背中につける鞍のように下に凸の形を呈するsaddle-back型)がみられ,QT延長を伴わず突然心室細動(VF)を発症する症候群である。多くは男性である。

▶診断のポイント

上位肋間での右側胸部誘導心電図も含めブルガダ型心電図(type 1~3,)を同定することが最初のポイントである。自然発生型および薬物誘発性または発熱時のtype 1心電図のみが最終的にブルガダ症候群と診断されるため,自然発生型type 1心電図を呈していない症例ではさらに以下の精査を行う。ブルガダ型心電図は形態が日内・日差変動を呈することから,上位肋間を含め12誘導心電図やHolter心電図を複数回施行し,自然発生型type 1心電図の有無を精査する。

それでも自然発生型type 1心電図を認めない症例では,入院の上,薬物負荷試験(ピルシカイニドを1mg/kg,10分で静注)を行い,薬物誘発性type 1心電図の有無を精査する。ただし,無症候例で各種負荷試験のみによってtype 1心電図となる場合は心イベントが少ないことが示されている。そのため,薬物誘発性type 1心電図に関しては,VFや心室頻拍が確認される場合,心室不整脈を疑わせる失神や夜間の苦悶様呼吸の存在,ブルガダ症候群または原因不明の40歳未満の突然死の家族歴,のいずれかがある場合のみブルガダ症候群と診断することとなった。


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