脳梗塞はその発症機序により,NINDS分類では,①アテローム血栓性脳梗塞,②心原性脳塞栓症,③ラクナ梗塞,④その他,の4つに分類される。また,国際的に最も頻用されているTOAST分類では,脳主幹動脈における50%以上の狭窄性病変の有無,高リスクまたは中等度リスクの塞栓源の有無などの診断根拠をより具体的に示しており,①large artery atherosclerosis(脳主幹動脈の50%以上の狭窄性病変による血栓症および塞栓症),②cardioembolic(高リスクまたは中等度リスクの塞栓源を有する),③small vessel occlusion (ラクナ梗塞に相当),④その他の原因による梗塞,⑤原因が特定できないもの,に分類される。適切な治療を選択するためには,正確な病型分類が基本となる。
▶診断のポイント
脳梗塞急性期の病巣診断には,頭部MRI拡散強調像が最も適している。また,MR angiography(MRA),超音波,造影CT angiography,血管造影検査等により,頭蓋内外脳血管の狭窄や閉塞を評価する。
▶私の治療方針・処方の組み立て方
発症から4.5時間以内に治療可能な患者に対して,「静注血栓溶解(rt-PA)療法 適正治療指針 第三版」1)に示す適応外項目に該当しない場合はrt-PA療法を施行する。内頸動脈,中大脳動脈,脳底動脈などの主幹脳動脈閉塞例では,発症から24時間以内で,適応条件に当てはまる場合は機械的血栓回収療法を行う。発症24時間以内で,クレアチニン値が1.5mg/dL以下の場合は脳保護薬エダラボンを点滴静注する。
脳梗塞の急性期治療および二次予防においては,病型に応じた適切な抗血栓薬の選択が欠かせない。
