関節リウマチは関節滑膜炎を主座とする自己免疫性疾患であり,慢性かつ多発性の関節炎を呈する。関節の腫脹や疼痛が主な症状で,滑膜炎が持続すると骨・軟骨の破壊に加え,靱帯などの軟部組織も変性し,関節破壊や変形をきたす。性差は約3:1で女性に多く,わが国における有病率は0.6~0.8%と推定されている1)2)。好発年齢は50~60歳代であるが,近年は高齢発症例の増加が指摘されている。
▶診断のポイント
1つ以上の滑膜炎による関節腫脹を認め,他疾患では説明できない症例を対象に,「ACR(米国リウマチ学会)/EULAR(欧州リウマチ学会)関節リウマチ分類基準2010」を参考に診断を進める。この分類基準には,腫脹または圧痛のある関節数,血清学的検査(リウマトイド因子,抗環状シトルリン化ペプチド抗体),炎症反応,症状の持続期間が含まれる。診断で最も重要なのは,「滑膜炎による」関節腫脹を的確に同定することである。丁寧な身体診察に加え,超音波検査やMRIが有用である。また,診断時および経過中に関節破壊の程度を評価する目的では,単純X線検査が基本となる。
