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脳動脈瘤[私の治療]

登録日: 2026.07.25 最終更新日: 2026.07.25

吉村紳一 (兵庫医科大学脳神経外科主任教授/診療部長(脳神経外科)/脳卒中センター長)

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脳動脈瘤はくも膜下出血の主な原因であり,未破裂例と破裂例で対応が大きく異なる。未破裂脳動脈瘤は成人の数%にみられ,主にMRIで偶然発見される。一方,破裂脳動脈瘤はくも膜下出血の出血源として,CT血管造影(CTA)や脳血管撮影で診断される。

▶診断のポイント

• 頭部CTのみでは脳動脈瘤の存在は判定できず,MR血管撮影(MRA),CTA,脳血管撮影が必要である。
• 未破裂例では動脈瘤の大きさ・部位・形状,さらに増大の有無を確認する。
• 破裂例では迅速な診断と治療が推奨される。

▶私の治療方針・処方の組み立て方

【未破裂脳動脈瘤】

• 年間破裂率は約1%だが,動脈瘤の大きさ・部位・形状により大きく変動する。
• わが国の大規模研究(UCAS Japan)1)の破裂率を基準とし,経時的な増大の有無,単発か多発か,不整形(ブレブの存在の有無),家族歴の有無などと患者背景(年齢・性別・基礎疾患など)をもとに生涯破裂率を推定する。
• 治療手段は血管内手術(カテーテル治療)と開頭手術があり,治療自体にもリスクが存在する。このため,治療適応,治療法について患者・家族と十分に話し合う。
• 未破裂例では予防的治療であるため,合併症回避のため細心の注意を払う。

【破裂脳動脈瘤】

• 破裂例では発症後24時間以内の再破裂が多く,その場合には急激に状態が悪化する。
• 脳血管攣縮期(発症後4~14日)前に脳動脈瘤治療を行う。
• 神経学的重症度はWFNSグレード2)で評価される。グレードⅠ〜Ⅳは急性期治療を原則とし(発症後72時間以内),グレードⅤでは内科的治療による状態改善を認めた場合に脳動脈瘤治療を行う。


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