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思春期特発性側弯症[私の治療]

登録日: 2026.07.04 最終更新日: 2026.07.04

髙橋 淳 (信州大学医学部運動機能学教室(整形外科)教授)

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思春期特発性側弯症(adolescent idiopathic scoliosis:AIS)は,成長期に発症し,原因が特定できない脊柱変形である。学校検診や運動器検診,整形外科外来で遭遇する機会は多いが,進行リスクの評価や治療介入の適切なタイミングの判断には経験を要する。本稿では,筆者が日常診療で実践しているAISの診断から治療,フォローアップまでの考え方について述べる。

▶診断のポイント

【症状】

AISは多くの場合,無症状であるが,思春期女子では外観の変化に対する心理的負担が大きい。進行例では腰背部痛や易疲労感を訴えることがあり,稀に重度の変形では呼吸機能への影響が問題となる。症状の有無のみで重症度を判断しないことが重要である。

【検査所見】

診断において最も重要なのは,側弯の有無とその進行リスクを的確に評価することである。立位での視診では,肩の高さ,肩甲骨突出,ウエストラインの非対称性に注目し,前屈試験により肋骨や腰部の隆起を確認する。単なる姿勢異常との鑑別が重要であり,側弯が構築性であるかどうかを丁寧に評価する。

画像評価の基本は立位全脊椎単純X線撮影であり,Cobb角の測定により側弯の程度を定量化する。初診時には必ず立位全脊椎単純X線正面・側面を撮影する。骨成熟度の評価としてRisser signを確認し,成長余地を把握する。手術症例では側屈像を撮影し,カーブの柔軟性を評価する。神経学的異常(腹皮反射の左右差が重要)や非典型的なカーブ(左凸胸椎カーブなど)を認める場合には全脊椎MRIを施行する。


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