2025年に改訂された『咳嗽・喀痰の診療ガイドライン2025』と2019年に発刊された初版との違いは,Mindsに準拠したシステマティックレビュー(systematic review:SR)を経てGRADE(Grading of Recommendations Assessment,Development and Evaluation)システムにより推奨度,エビデンスレベルが決定されている点である。内容において,科学的な妥当性が向上するプロセスを経ている。
CQ8「気管支拡張症(BE)に対してマクロライド少量長期療法は推奨されるか」という臨床疑問に対し,「エビデンスの確実性:A」と,強い推奨がなされている。その他の治療薬として喀痰調整薬,吸入ステロイド薬が,理学療法に関してスコープが取り上げられている。SR解析対象となったランダム化比較試験(randomized controlled trial:RCT)は10報で,主な結果としては,マクロライド少量長期投与は入院を要する増悪頻度は低下させないものの,増悪頻度自体は低下させ,生活の質(QOL)を改善し,薬剤中止を要する有害事象を増加させない,というものであった1)2)。