咳嗽の出現から3週以降の咳嗽は遷延性咳嗽と,8週以降の咳嗽は慢性咳嗽と定義され,誘発因子としての感染症による発症頻度は3週以内の急性咳嗽に比べて低下する。対応として,『咳嗽・喀痰の診療ガイドライン2019』のフローチャートにおいても,まずは,比較的容易に診断できる肺結核などの呼吸器感染症,肺癌などの悪性疾患,喘息,慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease:COPD),喫煙による慢性気管支炎,気管支拡張症,薬剤性肺障害,心不全などを除外することを示している。次に,喀痰を伴う湿性咳嗽の場合は副鼻腔気管支症候群を疑うことを,乾性咳嗽の場合は咳喘息,アトピー咳嗽/慢性喉頭アレルギー,胃食道逆流症,感染後咳嗽などを考えることなどを示している1)。