在宅療養支援診療所に勤務する社会福祉士・ 医療ソーシャルワーカー(medical social worker :MSW)(以下,社会福祉士等)は全国で増加してきており,多方面で活躍している。以下に,複雑化,多問題化する在宅療養での,社会福祉士等の多職種連携と役割における課題について述べる。
▶多職種連携のポイント
①医療との視点の違いを認識し,頼って任せる
社会福祉士等は,患者・家族が変化していく力を信じ,環境や関係性を調整することによって,状況の改善をめざしていく。一見,治療において重要ではないと思われること(例:患者・家族の生活環境や歴史,周囲との関係性など)にアプローチしていることもあり,効果が出るまで時間を要するときもある。しかし,医療と福祉の双方からアプローチすることで,より質の高いケアの提供につながることになる。
②多職種連携の力を最大限発揮する
社会福祉士等は事業所内外の多職種の専門性を活かしつつ,チームとして最大限の力を発揮できるよう連携や調整を図っていく。時には地域にある資源を活用したり,近所等の関係性がある人々もチームに引き入れたりして,患者・家族のより良い在宅療養の環境整備に尽力する。
③地域の社会課題に対してもアプローチしていく
解決困難な事例に対して,社会や制度的な観点からも改善できることがないかを考え,実践していく。社会や制度が変わることによって,未来において同様の課題で困る患者・家族をそもそも発生させないような状況もめざしていく。
